「経理 転職」と検索する指が、なぜか途中で止まる。動きたいけれど、いまの会社を出る勇気が出ない。
その足踏み、すごくよくわかります。
ひのです。社労士をしながら、本業は会社の総務。隣の島の経理とは、毎日のように伝票や仕訳をつき合わせてきた『管理部門の同志』です。
白状すると、僕は20代のころ『いまの働き方を変えたい』と思いながら、在職中に一歩も動けませんでした。
求人を眺めては、そっと閉じる。それを何百回。
気づけば30代。結局キャリアを変えるのに、社労士試験へ2年半(3回受験)を払うハメになりました。あのとき『自分の市場価値を確認するだけ』でもしておけば、と今でも思います。
先に結論を言います。経理経験者の転職は、いま完全に売り手市場です。

問題は『転職できるかどうか』ではなく『どう動けば年収と環境を上げられるか』。この記事は、そこをデータと管理部門の実感で全部お見せします。
【この記事でわかること】
・経理の転職市場が『売り手』である最新データ
・経理転職で狙える年収
・転職で年収を上げる具体的な4つの方法
・失敗しない進め方5ステップと、動くべきタイミング
・20代、30代、40代、未経験転職のリアル
・転職理由、志望動機の伝え方とエージェントの選び方
まず結論から言いますと、doda転職求人倍率は2026年4月時点で2.38倍(出典:doda)。求職者1人に2件以上の求人がある売り手市場が続いています。
経理・財務は2026年上半期も『求人が増える分野』に挙げられています(出典:doda転職市場予測)。

経理は会社が存続する限り必要な仕事なのに、若手から中堅の経験者が慢性的に足りていません。
あなたが思っているより、ずっと『探されている側』なんです。
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この記事の執筆者の信頼性

僕『ひの』は、3度の社労士試験受験・2年半の試験勉強を経て令和元年度社労士試験に合格した、現役の社会保険労務士です。
【主な保有資格】
社会保険労務士(全国社会保険労務士会連合会 登録)
ファイナンシャルプランナー2級(日本FP協会 登録)
総務部門で給与計算・社会保険事務を担当(現役)
事業会社の総務として給与計算・年末調整・社会保険手続き・労務を、いまも実務として担当しています。経理とは『管理部門の同志』として、伝票や仕訳のやり取り、決算期の残業を、隣の島でずっと見てきた立場です。
正直に言うと、僕は税理士でも会計事務所の職員でもありません。
だからこそ本記事の年収・市場データはすべて公的統計や転職サービスの公開数値を出典付きで載せ、僕はそれを『管理部門の隣で働いてきた実務者』の目線で解釈してお伝えします。

給与計算で人件費を扱う側から見ると、経理の評価が上がる瞬間ははっきりしています。『決算を一人で締められる』『税務・連結ができる』。ここを押さえている人は、転職で年収の壁をすっと超えていきます。
経理の転職市場は本当に『売り手』なのか?
『経理 転職』で検索すると不安な言葉も目に入りますが、まずは市場の事実を数字で確認しましょう。
| 指標 | 数値(目安) | 出典 |
|---|---|---|
| 転職求人倍率 (全職種) | 2.38倍 (2026年4月) | doda |
| 経理の平均年収 (全国) | 約427万円 | 求人ボックス |
| 経理の平均年収 (東京) | 486万円 | 求人ボックス |
| 経理・財務の2026上半期 | 求人が増える分野 | doda市場予測 |
| 経験1〜2年の年収目安 | 300〜450万円 | MS-Japan |
| 経験3年以上の年収目安 | 350〜600万円 | MS-Japan |
出典:doda転職求人倍率(2026年4月)/求人ボックス給料ナビ(2026年)/MS-Japan公式コラム。金額・倍率はいずれも目安です。

僕の会社でも、経理の若手がひとり辞めたとき、後任が決まるまで半年かかりました。その間、決算は残ったメンバーで回すしかない。企業は本気で『経理経験者』を探しています。これは煽りではなく、現場の実感です。
経理転職で狙える年収はいくらか
経理の年収は『低い』のではなく、伸ばし方を知っているかどうかで差がつきます。
まずは年代別から見ていきましょう。
| 年代 | 平均年収(目安) |
|---|---|
| 20代 | 約337万円 |
| 30代 | 約443万円 |
| 40代 | 約489万円 |
| 50代〜 | 約515万円 |
出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(会計事務従事者)をもとに当サイト作成(目安)

20代から50代で約1.5倍。派手さはないですが、右肩上がりで読めるのが経理の強みです。給与計算をしている側から見ても、経理は景気に左右されにくく、いる会社が潰れない限り食いっぱぐれない職種だと感じます。
役職別では年収レンジが一気に跳ね上がる
年収の伸びをいちばん大きく左右するのが役職です。
担当のままだと頭打ちになりがちですが、課長以上に上がれるかどうかが生涯年収の分かれ道になります。
| 役職 | 年収レンジ(目安) |
|---|---|
| 担当 | 350〜500万円 |
| 主任・係長 | 450〜650万円 |
| 課長・マネージャー | 600〜900万円 |
| 経理部長(上場企業) | 900〜1,300万円 |
| CFO・管理部長 | 1,000〜1,800万円 |
出典:転職エージェント公開データをもとに当サイト作成(目安)

転職で年収を上げる人の多くは、この『役職の階段』を一段上がれるポジションに移っています。『決算を一人で締められる』『メンバーを回せる』が、課長以上への分かれ目です。
経験年数で市場価値はこう動く(経理は実務が値札)
経理は資格より実務経験がそのまま値札になる職種です。
経験年数別の年収目安を見てみましょう。
| 経験 | 年収目安 | 市場での評価 |
|---|---|---|
| 未経験(簿記2級あり) | 約300万円 | ポテンシャル採用が中心 |
| 実務1〜2年 | 300〜450万円 | 即戦力候補として歓迎 |
| 実務3年以上(決算経験) | 350〜600万円 | 上場企業も視野に入る |
出典:MS-Japan公式コラム(金額は目安)

求人票でいちばん多い応募条件が『実務経験1年以上』。逆に言えば、1年を超えると応募できる求人が一気に増えます。
『経験1年そこそこで転職なんてまだ早い』は、いまの市場ではむしろ誤解です。
年収のさらに詳しい内訳(男女別・企業規模別・資格別)は『経理の年収はいくら?最新データで徹底解説』の記事でまとめています。
経理が転職で年収を上げる4つの方法
社内昇給はどうしても緩やか。
年収を一段引き上げる最短ルートは、評価してくれる会社へ移ることです。効果の大きい順に4つ整理します。
年収を上げる① 規模の大きい会社・上場企業へ移る
同じ『経理』でも、在籍する会社の規模で年収は大きく変わります。
資本金2,000万円未満の中小で約386万円、10億円以上の大企業で約653万円(厚労省・試算)と、同じ仕事内容でも約1.7倍の差が出ることもあります。
中小で一通り経験を積んだら、より評価してくれる規模の会社へ。これが王道です。
年収を上げる② 役職を上げる(担当→主任・課長)
さきほど説明しましたが、課長以上で年収は一段跳ね上がります。
『決算を一人で締められる』『メンバーを回せる』を武器に、マネジメントに乗れるポジションを狙えるかどうかが分かれ目です。
年収を上げる③ 希少スキル(連結・税務・IFRS・英語)を磨く
連結決算・税務申告・IFRS・英語は、対応できる人が少なく、そのまま【市場価値=年収】に直結します。
いまの会社で連結や税務に関われるなら、1サイクル経験してから動くのも立派な戦略です。
年収を上げる④ 簿記1級・USCPA・税理士科目で専門性を証明する
資格があれば、
この人は決算・連結まで安心して任せられる
という強烈なシグナルになり、応募できる求人の年収帯を引き上げます。
doda調査でも、簿記2級で約490万円、1級で約600万円、USCPAで約650万円が目安。経理は『実務+資格』の掛け算が効きます。

4つのうち、いちばん即効性があるのは①の『移る』です。給与計算をしている側から見ても、同じ経験・同じ働きでも、在籍する会社が違うだけで提示年収は一段変わります。
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年代別の経理転職【20代・30代・40代】
同じ経理の転職でも、年代によって企業の見る目はまったく変わります。
自分の年代の戦い方は、それぞれの記事で深掘りしています。

20代は『やる気と基礎』、30代は『業務範囲の言語化』、40代は『決算をまとめる力とマネジメント』。同じ経理でも、見せ方の軸を年代で変えるだけで通過率が変わります。
未経験・簿記2級から経理に転職するには
これから経理を目指す人も、まだ間に合います。
未経験の入り口と簿記2級の活かし方は、専用記事で具体的に解説しています。

未経験可の求人でも、約2件に1件が簿記2級を必須・歓迎としています(MS-Japan・2025年1月)。『20代×簿記2級』がそろえば、応募できる求人が一気に広がります。
経理転職の効果的な進め方
やることが分かっていれば、経理の転職活動は怖くありません。
経理は繁忙期があるので、特に『在職中に静かに動く』のが鉄則です。
いちばん大事なのがステップ3です。
退職を決める前に『自分の市場価値』を先に確認しておくと、勢いで辞めて後悔する失敗を防げます。
動くべきタイミング(繁忙期を避け、在職中に)
経理の採用は決算スケジュールと連動して動きます。
3月決算企業なら繁忙期の4〜5月を避け、年明け〜春の『4月入社』を見据えた時期に求人が増えやすい傾向です。
ただし経験者は通年でニーズがあるので、『良い時期を待つ』より『思い立ったときに市場価値を確認しておく』ほうが、結果的に良い求人に出会えます。

条件の良い求人は、時期に関係なく突然出て、すぐ埋まります。だからこそ『退職してから探す』より『在職中に枠だけ取って見ておく』。
収入を切らさない安心感が、焦って妥協する失敗を防いでくれます。
経理転職のよくある失敗と、その回避法

総務側の人間なのでよく分かるのですが、中小企業の『経理事務』は総務・労務・庶務込みの何でも屋のことも多い。
面接の前に求人の中身を確認できるのが、転職エージェントを使ういちばんの価値ですよ。
経理の転職理由・志望動機の伝え方
経理の面接でほぼ必ず聞かれるのが転職理由です。
現職への不満をそのまま語るのはNG。『やりたいこと軸』に言い換えると、そのまま志望動機につながります。
| ありがちな本音 | 前向きな言い換え |
|---|---|
| 給料が上がらない | 成果や経験に応じて評価される環境で、自分の力を発揮したい |
| 決算をやらせてもらえない | 年次決算・連結まで一貫して担当し、専門性をさらに高めたい |
| 人間関係がつらい | チームで連携し、業務改善に取り組める環境で働きたい |
| ルーティンで物足りない | 制度設計や効率化など、上流の業務にも挑戦したい |

社労士を目指したのも、元はと言えば『いまの働き方を変えたい』という後ろ向きな気持ちからでした。でも面接では『労務の専門性で貢献したい』と言い換えた。嘘をつくのではなく、同じ事実の前向きな面を語る。
経理の志望動機もまったく同じです。
例文と書き方は『経理の志望動機の書き方|未経験・経験者の例文と受かるコツ』で詳しく解説しています。
経理転職のエージェントの選び方【特化型が近道】
経理でキャリアを積みたいなら、経理の実務と求人の内情を理解している『特化型転職エージェント』を軸に、求人数や地方を『総合型転職エージェント』で補うのが王道です。
求人の中身に詳しい担当に当たるかどうかで、結果が大きく変わります。
職種・年代・勤務エリアの4問に答えるだけ。現役社労士「ひの」が、経理の経験を活かせる転職エージェントと動き方を診断します。
30秒で診断をはじめる →経理の転職エージェント9社の比較や使い分けは、『経理におすすめ転職エージェント比較!未経験・30代40代の選び方』で詳しくまとめています。
まずはここで自分に合う型を確認するのが近道です。
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経理の転職についてよくある質問(FAQ)
まとめ ~経理の転職は売り手市場!動く前に市場価値の確認~
この記事では、経理の転職について市場・年収・進め方・成功のコツを解説しました。
重要なポイントをまとめます。
【この記事のまとめ】
・転職求人倍率2.38倍(2026年4月・doda)。経理・財務は売り手市場が続く見込み
・経理の年収は年代・役職・会社規模で大きく変わる。課長以上、規模の大きい会社で一段上がる
・年収を上げる4つの方法=規模の大きい会社へ移る。役職を上げる。希少スキルを磨く。資格で証明する。
・転職の進め方は5ステップ。退職を決める前に『市場価値の確認』を済ませるのが鉄則
・在職中に動く、繁忙期を避ける、【特化型1社+総合型1社】が失敗しないコツ
・経験を高く売るなら、経理特化の『ヒュープロ』の電話面談から
『経理は年収が上がらない』『転職なんてまだ早い』という言葉に、必要以上に怯む必要はありません。あなたが積み上げてきた仕訳や決算は、いまの市場でちゃんと値段がつく財産です。

給与計算で人件費を扱う側から見ても、経理は『辞めさせたくない人材』の筆頭です。転職するかどうかは、市場価値を知ってから決めればいい。回り道をした僕からの本音のおすすめは、『確認だけでも、早めに』。これだけです。
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