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公認会計士が監査法人から転職するタイミングはいつ?ベストな時期とコンサルという選択肢!

「監査法人 転職 タイミング」

繁忙期の終わりに一度考えて、次の期が始まると忘れる。その繰り返しの何周目かで、この言葉を検索したのではないでしょうか。

ひのです。社会保険労務士をしながら、本業では会社の管理部門で給与計算と人件費の管理を担当しています。

僕は公認会計士ではありませんし、監査法人で働いた経験もありません。

ひの
ひの

ただ、コンサルやFASに来てもらう側なら、何度も経験しています。M&Aのデューデリジェンスで来たチーム、決算早期化のプロジェクトで入ってもらった会計士。契約書を交わし、単価を見て、請求書に判子を押すのが僕の仕事でした。

会計士の方がコンサルへ移ると、その人の1時間にいくらの値段が付くのか。発注する側は、その金額に何を期待しているのか。

外から見ていると分かりにくいこの部分を、支払う側として何年も見てきました。

あわせて、退職の時期を決めるところから最終給与の計算までを実務でやってきたので、いつ動くのが損をしないかも具体的にお伝えできます。

【この記事でわかること】
・監査法人から転職する人が集中する年次と、その理由
・年次別に、市場からの評価がどう変わるのか
・季節ごとの動きやすさと、内定から入社までの逆算カレンダー
・行き先6方向それぞれで、最適なタイミングが違う理由
・コンサルとFASの違い、そして発注する側から見たコンサルの現実
・タイミングを逃すと何が起きるか、動く前の3か月でやること

ひの
ひの

決して転職を急かす記事ではありません。いま動かないと決めるのも重要です。

先にひとつお伝えしたいことがあります。

転職のタイミングの正解は働いた年数や季節だけでは決まりません。公認会計士であるあなたの経歴にいまいくらの提示が出るかによって、待つべきか動くべきかが変わるからです。

会計士に特化した転職エージェントである「ヒュープロ」なら、監査法人からの転職を専門に扱っていて、いまの年次と経験で事業会社やコンサルからどんな条件が出るのかを、実際の求人をもとに教えてもらえます。

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修了考査は
終わっている?
まだ → 要件を協会と法人に確認するまで動かない。確認できたら次へ
いま
4月〜5月?
はい → 情報収集だけにとどめる。切り出すのは6月以降
行き先の方向は
2つに絞れた?
いいえ → まず求人を見る。事業会社・FAS・コンサル・内部監査を横断で
他社の条件を
実際に見た?
いいえ → ここが最大の分かれ目。見ないまま決めた人がいちばん後悔している
内定は
出ている?
いいえ → 退職はまだ切り出さない。順番を逆にすると交渉材料を失う

当サイト作成。上から順に当てはめると、いまやるべきことが1つに決まります

  1. この記事の執筆者の信頼性
  2. 監査法人から転職する人が集中する節目
    1. 公認会計士は市場からの評価はどう変わるか?
    2. 監査法人1〜2年目 ~ポテンシャルで見られる時期~
    3. 監査法人3年目前後 ~資格が完成して、見え方が変わる~
    4. 監査法人4〜6年目 ~いちばん高く売れる時期~
    5. 監査法人7年目以降 ~マネジメントを買われる時期~
  3. 季節で変わる、公認会計士の転職活動のしやすさ
    1. 事業会社側の採用が動く時期も知っておく
    2. 入社月ごとに、狙い方が変わる
    3. 公認会計士が内定から入社までを逆算するカレンダー
  4. 公認会計士は転職先で、最適なタイミングが違う
    1. 公認会計士が事業会社へ移るなら、いつが有利か
    2. 4月入社を狙うなら、動き出しは前年の11月
    3. 入社してからの3か月で、評価はだいたい決まる
  5. 公認会計士がコンサル・FASへ移るなら、いつが有利か
    1. 狙うのは3年目から7年目
    2. 未経験からのマネージャー採用は、狭き門になる
    3. 繁忙期の直後は、実は不利になることがある
    4. 会計士の転職先としてのコンサルとFASは何が違うのか
    5. 迷ったらFASから、という考え方
    6. 監査法人のアドバイザリー部門に移るという選択肢
  6. 僕が発注する側から見た、コンサルという仕事
    1. あなた(会計士)の1時間には、値段が付く
    2. 発注側が本当に見ているのは、速さと正確度
    3. 公認会計士がコンサルに入って強いところ
    4. プロジェクトが始まった1週間で、何が起きているか
    5. 単価を知っておくと、面接での話し方が変わる
    6. コンサルに向いている会計士・向いていない会計士
  7. 会計士の内部監査・他の監査法人・独立タイミング
    1. 内部監査は、年齢の許容範囲がいちばん広い
    2. 他の監査法人へ移るなら、2年目以降の6月から8月
    3. 会計士の独立は、時期より準備の量で決まる
  8. 会計士は転職のタイミングを逃すと、何が起きるか
    1. 会計士の転職タイミングを間違えた5つのケース
    2. ①繁忙期の最中に、勢いで退職を切り出した
    3. ②修了考査の要件を確認しないまま動いた
    4. ③内定が出る前に退職を伝えてしまった
    5. ④年収だけを見て、入社時期を相手に合わせた
    6. ⑤『落ち着いてから』と言い続けて3年が過ぎた
  9. 会計士の転職、動く前の3か月でやること
  10. 監査法人に残った場合の5年後と、転職した場合の5年後
    1. 年収だけを見ると、動く理由は見つからない
    2. 転職エージェントは、いつ使い始めるのが正解か
    3. 求人を見るのに、退職の決断は要らない
    4. 登録が早いほど、いい求人に当たる確率が上がる
  11. 監査法人からの転職タイミングについてよくある質問
  12. まとめ

この記事の執筆者の信頼性

僕はひのと言います。

【主な保有資格】
社会保険労務士(全国社会保険労務士会連合会 登録)
ファイナンシャルプランナー2級(日本FP協会 登録)

項目内容
名前ひの
保有資格社会保険労務士(令和元年合格・3回受験)/FP2級
本業事業会社の管理部門。給与計算・社会保険事務・人件費管理を担当
コンサルとの関わりデューデリジェンスや決算早期化などで、FAS・コンサルに発注して一緒に進める側
監査との関わり被監査側として決算期の資料提出と往査対応を担当
退職との関わり退職日の調整から社会保険の資格喪失、離職票の発行までを担当

監査法人の中の評価や査定、コンサルファームの内部の話は、ここではしません。

【この記事で書かないこと】
・監査法人やコンサルファームの内部でしか分からない人事評価の詳細
・特定のファーム名を挙げた年収の断定値
・公表資料で裏の取れない転職者数や離職率

ひの
ひの

コンサルの単価表を見たことがある管理部門の人間は、そう多くないはずです。あの数字を知っていると、会計士がコンサルへ移る意味がまるで違って見えてきます。

監査法人から転職する人が集中する節目

監査法人から転職する人が集中する節目

公認会計士の職務経歴書を見ていると、転職に動いた節目が驚くほど似ています。

【会計士が動く3つの節目】
①修了考査を終えた入所3年目前後
②現場を回せるようになる4〜6年目
③マネージャー打診が視野に入る7年目以降

この3つに共通しているのは、どれも本人の不満が限界に達した瞬間ではない、ということです。むしろ逆で、外から評価が届きはじめた瞬間に人は動きます。

・公認会計士の資格が完成した
・現場を任されるようになった
・マネージャーなどの上の働き方が見えた。

いずれも、選択肢が増えたことがきっかけです。

ひの
ひの

辞めたい気持ちが強い時期と、実際に動ける時期は別物なんですよね。前者は繁忙期の最中で、後者はその半年後だったりします。

公認会計士は市場からの評価はどう変わるか?

採用する側から見ると、監査法人出身者の読まれ方は年次でかなり変わります。

監査法人の役職別 年収レンジ(BIG4・目安)

約560〜600万
スタッフ
約700〜880万
シニアスタッフ
約896〜1,072万
マネージャー
約1,088〜1,280万
シニアマネージャー

出典:マンパワーグループ公開情報をもとに当サイトで作成(あずさ・トーマツ・PwC・EY新日本の各水準の幅。いずれも目安)

この階段の、どこで監査法人から転職するか。それが年収の増減だけでなく、次の職場で任される仕事まで決めてしまいます。

監査法人1〜2年目 ~ポテンシャルで見られる時期~

この時期に動く人は、実務よりも人柄と伸びしろで判断されます。

監査の型がまだ身についていないぶん、事業会社に入っても即戦力にはなりません。そのかわり、その会社のやり方に素直に馴染みやすいという評価をされます。

この年次で動くときに必ず確認してほしいのが、修了考査に必要な実務経験の要件です。転職先の業務内容によって満たせるかどうかが変わるため、日本公認会計士協会と所属法人の両方に確認してください。順番を誤ると、資格の完成が数年遅れます。

監査法人3年目前後 ~資格が完成して、見え方が変わる~

修了考査を終えて公認会計士として登録されると、書類の通り方が明確に変わります。

「公認会計士試験に受かった人」から「資格を持っている人」になるからです。求人の応募条件に公認会計士と書かれているものが、この瞬間から全部対象になります。

動く人がいちばん多いのがここで、事業会社もFASもコンサルも、この層を採りにきています。

監査法人4〜6年目 ~いちばん高く売れる時期~

現場を一人で回せて、まだマネジメントに寄り切っていない。この状態が、転職市場ではもっとも評価されます。

事業会社なら決算を任せられるし、FASやコンサルならプロジェクトの実務を回せる。採る側からすると、教育コストがほとんどかからない層です。

ひの
ひの

採用の会議で「この人ならすぐ回せる」と言われるのが、だいたいこの年次の方でした。逆に言うと、ここを過ぎると求められるものが変わります。

監査法人7年目以降 ~マネジメントを買われる時期~

マネージャーの打診が見えてくると、評価の軸がプレイヤーからマネジメントに移ります。

事業会社なら課長やマネージャー候補、コンサルならマネージャー採用。ポジションは上がりますが、募集の数そのものが減るので、条件の合う求人が出るまで待つ期間が長くなります。

【年次と転職の関係】
・1〜2年目=伸びしろで採られる
・3年目=選択肢が一気に開く
・4〜6年目=いちばん高く売れる
・7年目以降=ポジションは上がるが求人は減る

自分がどの段階にいて、いまどんな求人が出ているのか。これは求人票を並べてみないと分かりません。年次が変われば見える求人も変わるので、いまの時点で一度確かめておくと判断が早くなります。

ヒュープロは士業・管理部門に特化していて、担当者が会計士の年次ごとの相場を把握しています。無料登録すれば、いまの年次で応募できる求人と想定年収を教えてもらえます。

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季節で変わる、公認会計士の転職活動のしやすさ

季節で変わる、公認会計士の転職活動のしやすさ

次は、転職しやすい季節についてです。

監査法人の一年は決算スケジュールと連動しているので、動きやすい月とそうでない月がはっきり分かれます。

監査法人にいる会計士から見た、月別の動きやすさ

1月
期中手続
2月
期中手続
3月
準備
4月
期末監査
5月
最繁忙
6月
区切り
7月
動きやすい
8月
動きやすい
9月
動きやすい
10月
四半期
11月
年内最終
12月
年末調整期

色が濃い赤ほど動きにくく、緑ほど動きやすい時期。当サイトが実務の感覚をもとに作成(目安)

赤い4月と5月は、言うまでもなく期末監査の山です。この時期に活動を始めても面談の日程が組めませんし、退職を切り出せば引き継ぎで揉めます。

緑の6月から9月が本命です。監査報告書が出て一区切りつき、退職者も多いので前例があります。

ひの
ひの

監査法人側も覚悟をしている場合もありますね。

事業会社側の採用が動く時期も知っておく

見落とされがちなのが、採用する会社側の都合です。

時期事業会社の採用の動き会計士から見た意味
1月〜3月新年度に向けた増員枠が決まる4月入社の枠が出るが、応募は前年末から
4月〜6月新年度の体制が固まり、欠員が見えてくる急ぎの募集が出やすい
7月〜9月下期に向けた採用が動く監査法人側も動きやすく、いちばん噛み合う
10月〜12月年内入社と1月入社の枠年末調整と重なり面接が入りにくい
出典:当サイトが管理部門での採用実務をもとに整理(目安)
ひの
ひの

人件費の予算は年度で組むので、期の変わり目に枠が動きます。7月から9月は、出る側と採る側の都合がいちばん揃う時期なんです。

入社月ごとに、狙い方が変わる

入社月枠が出る背景動き出す時期注意点
4月新年度の増員枠。人事異動と同時前年11月〜1月監査法人側が期中手続で忙しい
7月上期の欠員補充。決算が落ち着いた直後3月〜4月退職の申し出が繁忙期と重なる
10月下期に向けた増員。いちばん噛み合う6月〜7月退職者が集中し社内調整が混む
1月年内の欠員補充と新年度の前倒し9月〜10月年末調整期で面接が入りにくい
出典:当サイトが管理部門での採用実務をもとに整理(目安)

この表でいちばん現実的なのは10月入社です。6月から7月に動き出せば、監査法人側は繁忙期が明けていて、事業会社側は下期の枠が動いています。

4月入社は枠こそ多いものの、動き出しが期中手続の時期と重なるので、面談の日程を組むのに苦労します。

ひの
ひの

人事異動の内示が出るのは、たいてい年明けです。そこで空いた穴を埋める採用が3月から動くので、実は5月や6月入社の急ぎの募集も出ます。あれは狙い目ですよ。

公認会計士が内定から入社までを逆算するカレンダー

動き出す月を決めるには、入社したい月から逆算するのがいちばん確実です。7月入社を狙う場合で考えてみたいと思います。

やること必要な期間7月入社を狙う場合
求人を見て条件を確かめる2〜4週間3月ごろから
職務経歴書を整える1〜2週間4月上旬
応募して面接を受ける3〜6週間4月中旬〜5月
内定と条件交渉1〜2週間5月下旬
退職を切り出して引き継ぎ1〜2か月6月上旬に申し出
有給を消化して退職残日数による6月下旬
出典:当サイト作成(就業規則の退職申出期限が1か月の場合の目安)

合計すると、動き始めてから入社まで3か月から4か月かかります。

つまり6月に「動こう」と思った時点で、実際に入社できるのは9月か10月です。ここを知らないまま繁忙期明けに動き出すと、想定より半年ずれます。

就業規則の退職申出期限が2か月前の法人もあります。逆算の起点になるので、動き出す前に必ず確認してください。民法上は期間の定めのない雇用なら申し入れから2週間で終了できますが、担当クライアントの引き継ぎがある監査法人でこれを通すのは現実的ではありません。

ひの
ひの

退職の申し出を受ける側から言うと、2か月前に言ってもらえると本当に助かります。1か月を切ると、引き継ぎと有給消化のどちらかが必ず削られるんですよね。

この逆算表を見て「思ったより時間がかかる」と感じたなら、求人を見るところだけでも先に始めてしまうのが早いです。応募も退職もせずに進められる部分なので、繁忙期の合間でも動かせます。

公認会計士は転職先で、最適なタイミングが違う

公認会計士は転職先で、最適なタイミングが違う

同じ「監査法人を出る」でも、どこへ転職するかで有利な年次やタイミングが変わります。

年次事業会社FASコンサル内部監査他の監査法人
1〜2年目△△△×◎
3年目(修了考査後)◎◎◎○◎
4〜6年目◎◎◎◎○
7〜9年目○○△◎△
10年目以上△
(管理職枠)
△△◎×
◎=求人が多く条件も出やすい ○=狙える △=枠が限られる ×=ほぼ募集がない。出典:転職エージェント各社の公開求人情報をもとに当サイトで整理(目安)
行き先有利な年次動きやすい時期年収の目安
事業会社の経理・財務・経営企画3〜6年目7〜9月600〜1,000万円
FAS(財務アドバイザリー)3〜6年目通年(案件次第)700〜1,200万円
コンサルティングファーム3〜7年目通年(期初に多い)700〜1,200万円
内部監査4年目以降。40代でも可7〜9月600〜900万円
他の監査法人・中小監査法人2年目以降6〜8月現職+α
独立・開業修了考査後、実務5年以上が目安時期を選ばない案件次第
出典:転職エージェント各社の公開求人情報をもとに当サイトで整理(いずれも目安。企業規模と担当領域で大きく上下します)

行き先別 年収レンジの重なり方(目安)

事業会社(経理・財務・経営企画) 600〜1000万円
FAS・コンサル 700〜1200万円
内部監査 600〜900万円
監査法人に残った場合(シニア〜マネージャー) 700〜1072万円

出典:マンパワーグループおよび転職エージェント各社の公開情報をもとに当サイトで作成(目安)

この図で見てほしいのは、4つのレンジがほとんど重なっていることです。

どこへ行っても年収は大きくは変わりません。差が出るのはレンジの上端に届くかどうかで、それを決めるのは行き先ではなく、入るポジションと入る時期です。

ひの
ひの

残るか出るかで年収が決まると思っている人が多いのですが、実際には同じ帯の中の移動なんですよね。
だから金額よりも、何をして過ごすかで選んだほうが後悔しません。

転職先の求人を同じ画面に並べてみると、この重なり方が一目で分かります。

管理部門・士業に特化したMS-Japanは東証プライム上場企業が運営していて、経理・財務・経営企画・内部監査まで横断で扱っているので、比較にはこちらが向いています。登録は無料で全国対応です。

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公認会計士が事業会社へ移るなら、いつが有利か

いちばん人数が多い行き先です。狙うべきは3年目から6年目、時期は7月から9月。

理由は2つあります。

・監査対応を巻き取れる人が欲しい会社ほど、決算が落ち着いた時期に採用を動かすから
・期の変わり目に人件費の枠が動くから

です。

4月入社を狙うなら、動き出しは前年の11月

新年度の増員枠は、多くの会社で12月から1月に固まります。

そこに間に合わせるには、前年の11月には求人を見始めている必要があります。

ただしこの時期は監査法人側が期中手続で忙しく、事業会社側も年末調整の真っ最中です。実際には、7月から9月に動いて10月入社を狙うほうが噛み合います。

入社してからの3か月で、評価はだいたい決まる

時期の話をしてきましたが、入ったあとの3か月も同じくらい大事です。

時期起きやすいこと乗り越え方
1か月目会計の知識は通用するのに、社内システムで止まる聞ける相手を1人決めて、まとめて聞く
2か月目数字の裏を取りたいのに、誰に聞けばいいか分からない部署ごとの担当者名を自分でメモにする
3か月目初めての月次で、締切と正確さのどちらを取るか迫られる先に上長と期日の優先順位を握っておく
4か月目以降監査対応の場面で一気に評価が上がるここまで来れば自然に任される

会計の知識で詰まった人を、僕は見たことがありません。詰まるのはいつも、その会社になじめていないことのほうです。

だから入社の時期を選ぶときは、繁忙期の直前に入らないことも考えてください。決算の真っ最中に入ると、誰も教える余裕がありません。

ひの
ひの

4月や10月といった期の変わり目の入社が多いのは、配属先に教える余裕があるからでもあります。決算月の直前に入ってしまうと、最初の3か月がまるごと消えてしまうんですよね。

事業会社に入ったあと何が起きるのかは『会計士が事業会社に転職すると年収は下がる?』の記事に詳しく書いています。

ひの
ひの

決算を回せる人が一人入るだけで、経理部の残業時間が目に見えて変わります。人件費を見ている側からすると、その効果が読める時期に採りたいんです。

公認会計士がコンサル・FASへ移るなら、いつが有利か

公認会計士がコンサル・FASへ移るなら、いつが有利か

こちらは事業会社と事情が違って、時期より案件の状況に左右されます。

プロジェクトが動き出すタイミングで人を増やすので、募集は通年で出たり止まったりします。期初にあたる時期にまとまって出ることが多い、という程度の傾向です。

狙うのは3年目から7年目

求められるのは、監査で身につけた財務諸表の読解力と、期日に対する規律です。

1〜2年目だと調書の作り方までは身についていても、論点を自分で立てられません。逆に8年目を超えると、コンサル側では未経験のマネージャー候補という扱いになり、条件の折り合いが難しくなります。

【コンサル・FASが会計士に期待していること】
①財務数値から異常や論点を素早く見つけられる
②期日を守り、成果物の形式を整えられる
③クライアントの経理担当と対等に話せる
④監査で複数業種の内側を見てきた経験

未経験からのマネージャー採用は、狭き門になる

8年目を超えてコンサルへ移る場合、コンサル未経験のマネージャー候補という扱いになります。

この枠は数が少なく、求められるものも変わります。プロジェクトを回した経験そのものより、チームを持って数字に責任を負えるかを見られるからです。

監査法人でマネージャーとしてチームを率いた経験は、ここで効きます。ただし募集が出るタイミングを待つ必要があるので、思い立ってすぐ動ける行き先ではありません。

年次が上がってからコンサルを目指すなら、まず法人内のアドバイザリー部門で実績を作ってから外に出る、という順番もあります。

同じ経験でも「監査しかしていない人」と「アドバイザリーも経験した人」では、書類の通り方が変わります。

繁忙期の直後は、実は不利になることがある

5月の直後に慌てて動くと、条件を落としがちです。

心身が消耗した状態で面接に行くと、志望動機が「監査から離れたい」に寄ります。コンサル側はそこを敏感に見ていて、逃げの転職と受け取られると評価が下がります。

山を越えて2か月ほど置いてから動くほうが、同じ人でも通りやすくなります。

ひの
ひの

採用の場に同席していると、疲れ切って来た人と、整えてから来た人の差は本当にはっきり出ます。話す内容が同じでも、印象がまるで違うんですよね。

会計士の転職先としてのコンサルとFASは何が違うのか

会計士の転職先としてまとめて語られがちですが、中身は別物です。

FAS(財務アドバイザリー)コンサルティングファーム
主な仕事デューデリジェンス、企業価値評価、財務再生業務改善、システム導入、経営戦略、組織再編
会計知識の使い方中心にある。会計そのものが商品土台として使う。会計だけでは足りない
クライアント接点経営企画やM&A担当と事業部門や現場まで含めて幅広く
監査からの距離近い。移行の摩擦が小さい遠い。学び直す領域が多い
向いている型数字を深く掘りたい会社の動かし方に関わりたい
繁忙の波案件ごとに山が来るプロジェクト期間中は継続的に重い

FASは監査の延長線上にあります。会計基準の知識と数字を読む力が、そのまま商品になる世界です。

コンサルはそこから一歩離れます。会計は前提知識であって、売り物は課題を解いて実行させる力になります。

「忙しさから離れたい」が主な動機なら、どちらも向きません。案件によっては監査法人の繁忙期より重い時期があります。ここを勘違いしたまま移った人が、いちばん早く次を探し始めていました。

迷ったらFASから、という考え方

監査からいきなりコンサルへ行くと、覚えることが多すぎて最初の1年がきつくなります。

FASを挟むと、会計を軸にしたまま「クライアントに提案する」という働き方に慣れられます。そこからコンサルへ移る人も珍しくありません。

ひの
ひの

デューデリジェンスで来た会計士の方は、こちらが出した資料の不備を的確に突いてきました。あの技術はそのまま監査で培ったものです。だからFASは、移ってすぐ戦力になれるんですよね。

FASとコンサル、どちらの求人が自分の経歴に合うのか。両方を扱っているエージェントに聞くのがいちばん早いです。

ヒュープロは会計士・管理部門の転職を専門にしていて、事業会社もFASもコンサルも同じ担当者が横断で見てくれます。登録は無料で1分ほどです。

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監査法人のアドバイザリー部門に移るという選択肢

法人を辞めずに、監査以外の仕事に移る道もあります。

BIG4はどこもアドバイザリー部門を持っていて、IT監査、内部統制、財務デューデリジェンス、リスク管理といった領域があります。

外のコンサルへ転職法人内のアドバイザリーへ異動
退職の手続き必要不要
収入の空白発生しうるなし
修了考査の要件転職先次第で影響影響が出にくい
求められる年次3〜7年目が中心希望を出せる時期は法人による
戻れるか監査に戻るのは難しい場合も部署異動で戻れることがある
得られる幅ファームの看板と裁量監査の看板を保ったまま経験を足せる

異動なら退職手続きも収入の空白も発生しません。修了考査の要件への影響も出にくいので、まだ公認会計士の資格が完成していない人にはとくに現実的です。

制度があるのに使われていないことも多いので、人事に何が使えるかを聞くところからで十分です。

ひの
ひの

退職願より先に相談を出す。会社側から見れば、辞められるより異動で残ってもらうほうがずっと得なんです。
人事に相談したせいで評価が下がった人を、僕は見たことがありません。

聞かれること監査法人の面接事業会社の面接コンサル・FASの面接
最初の質問なぜ当法人かなぜ当社か、なぜ経理かなぜ監査を離れるのか
深掘りされる点監査への理解決算のどこまで回せるか論点を自分で立てられるか
数字の聞かれ方担当クライアントの規模月次の締め日と件数案件の規模と自分の役割
懸念されること続くかどうか事業会社の速度に慣れるか正確さより期日を取れるか
刺さる答え方業種への関心入社後1年で引き取れる業務宿題を翌日に返す仕事の仕方
出典:当サイトが採用実務と面談での見聞をもとに整理

僕が発注する側から見た、コンサルという仕事

僕が発注する側から見た、コンサルという仕事

ここは、会計士向けの記事ではあまり書かれていない部分だと思います。

管理部門にいると、コンサルやFASは一緒に働く仲間ではなく、お金を払って来てもらう相手になります。契約書を交わし、単価を確認し、月末に請求書へ判子を押す。

その立場から見えることを、そのままお伝えします。

あなた(会計士)の1時間には、値段が付く

コンサルの請求は、人月や工数で組まれるのが一般的です。誰が何時間動いたかで金額が決まります。つまり、会議室で黙って座っている1時間にも、こちらはお金を払っています。

ひの
ひの

これを知ってから、見方が変わりました。同じ会議でも、社員が座っているのと、コンサルの方が座っているのとでは意味が違う。だから発注側は「その時間で何が前に進んだか」を無意識に数えているんです。

発注側が本当に見ているのは、速さと正確度

専門知識の深さは、はじめから期待されています。差が出るのはそこではありません。

【発注側が「また頼みたい」と思った人の共通点】
①こちらが曖昧に出した依頼を、その場で具体的な論点に直してくれた
②宿題の返しが速い。翌日までに一次回答が来る
③分からないことを「持ち帰って確認します」と言い切れる
④現場の担当者にも噛み砕いて説明できる

【次の発注をためらった人の特徴】
①正しいが、こちらが使える形になっていない資料を出す
②社内で決めるべきことまで踏み込んで決めようとする
③現場の事情を聞かずに、あるべき論だけで押してくる
④報告書が完成するまで途中経過が見えない

監査の成果物は、時間をかけてでも正確であることが求められます。コンサルの成果物は、期日までにクライアントが意思決定できる形になっていることが求められます。

この違いに慣れるまで、多くの人が半年ほどかかっているように見えました。

公認会計士がコンサルに入って強いところ

一方で、監査出身者にしかない強みもはっきりあります。

それは、数字の異常に気づく速さと、複数の会社の内側を見てきた経験です。

うちの決算資料を渡したときに、こちらが説明していない論点を先に指摘してきた方がいました。あれは他社の同じ場面を何度も見てきたからできることで、事業会社育ちのコンサルにはなかなか出せません。

ひの
ひの

請求書の金額に納得できるかどうかは、この「先に気づいてくれる」があるかどうかで決まります。会計士の方は、そこで勝負できる数少ない職種だと思います。

プロジェクトが始まった1週間で、何が起きているか

発注する側から見ていると、コンサルの最初の1週間はほとんど決まった形をしています。

時期コンサル側の動きこちらが見ていること
初日キックオフ。
論点と進め方の合意。
この人たちは何を分かっていないかを分かっているか
2〜3日目資料の依頼。
担当者へのヒアリング。
依頼の粒度が細かいか、丸投げか
4〜5日目一次的な論点整理の共有宿題の返しが速いか
2週目以降検証と追加ヒアリングこちらの現場が止まっていないか

この最初の1週間で、社内の評価はほぼ固まります。

とくに見られているのが、資料依頼の粒度です。「関連資料一式をお願いします」と言ってくる人と、「この勘定科目の補助元帳を、この期間ぶんお願いします」と言ってくる人では、こちらの手間がまるで違います。

ひの
ひの

監査の往査を受けたことがある人なら、この感覚はすでに持っているはずです。資料依頼が具体的な会計士の方は、コンサルに移ってもたいてい早い段階で信用されていました。

もうひとつ、意外と効くのが議事録です。

会議のあと当日中に論点と宿題が整理されて届くと、それだけで「この人たちは仕事が速い」という印象になります。監査調書を書いてきた人には、難しい作業ではないはずです。

単価を知っておくと、面接での話し方が変わる

自分の時間に値段が付くという感覚を持って面接に行くと、話す内容が変わります。

「監査で何をやってきたか」ではなく、「入ってから何時間でクライアントに何を返せるか」を語れるようになるからです。

コンサルやFASの求人は、募集の背景がプロジェクト単位で動きます。いま何の案件で人を探しているのかを知っているのは、間に立っているエージェントだけです。

ヒュープロは会計士の転職を専門に扱っていて、ファームごとの案件の状況や求められる年次まで把握しています。無料登録して聞くだけでも、応募の精度が変わります。

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コンサルに向いている会計士・向いていない会計士

ここまで読んで、自分はどちら寄りだと感じたでしょうか。

【コンサル・FASに向いている会計士】
・80点で期日に間に合わせる判断ができる
・分からない領域を、その場で調べて追いつくのが苦にならない
・相手の理解度に合わせて説明を変えられる
・案件ごとに環境が変わることを面白がれる
・数字の裏側にある事業の話に興味がある

【コンサル・FASで苦しくなりやすい会計士】
・正確さを削る判断がどうしても受け入れられない
・長時間労働から離れることが第一の動機
・決まった手続きを積み上げる働き方のほうが落ち着く
・人前で話すことに強い抵抗がある
・腰を据えて同じ会社を見続けたい

向いていない側に多く当てはまっても、会計士としての価値が下がるわけではありません。

むしろ、腰を据えて同じ会社を見続けたい人は事業会社の経理で強いです。決まった手続きを積み上げるのが得意な人は、内部監査で信頼されます。方向が違うだけの話です。

ひの
ひの

面接で「コンサルは向いていないと思ったので事業会社を選びました」と言える人は、採用する側から見るとかなり信用できます。自分の輪郭が見えている人は、入ってからのミスマッチも起こしません。

会計士の内部監査・他の監査法人・独立タイミング

会計士の内部監査・他の監査法人・独立タイミング

内部監査は、年齢の許容範囲がいちばん広い

やることが監査に近く、即戦力として見てもらいやすいので、40代でも動けるのがこの行き先の特徴です。

事業会社の実務経験がない段階でも入りやすく、そこから経理や経営企画に横移動する人もいます。時期は他の事業会社と同じで7月から9月が動かしやすいです。

他の監査法人へ移るなら、2年目以降の6月から8月

監査という仕事自体は嫌いではないけれど、クライアントの規模や進め方を変えたい。その場合は法人を移るだけで解決することがあります。

中小監査法人では一人が担当する範囲が広く、若いうちから全体を見られる環境もあります。逆に中小からBIG4へ移る動きもあり、こちらは通年で募集があります。

法人ごとの違いは『四大監査法人はどこがいい?BIG4の規模・年収・社風』の記事に、転職の全体像は『監査法人への転職は難しい?未経験・資格なし・年収』の記事にまとめています。

会計士の独立は、時期より準備の量で決まる

税務や記帳、コンサルティングで独立する道もあります。

修了考査を終えて実務経験を5年ほど積んでから、というのが目安になりますが、実際に決め手になるのは年次ではありません。仕事を持ってこられるかどうかです。

ひの
ひの

独立した会計士の方と何人か仕事をしましたが、うまくいっている人は例外なく、辞める前から声をかけてくれる相手がいました。時期を選ぶより、その関係を作るほうが先だと思います。

会計士は転職のタイミングを逃すと、何が起きるか

会計士は転職のタイミングを逃すと、何が起きるか

急かすつもりはありませんが、待つことにもコストがあります。

先延ばしにした期間起きること
半年繁忙期をもう一周する。
判断できる時期がまた半年後にずれる。
1年年次が上がり、求められる役割がプレイヤーからマネジメントに寄り始める
2年マネージャー相当の求人が中心になり、募集の絶対数が減る
3年以上法人内での立場が固まり、外に出る動機そのものが薄れていく

悪いことばかりではありません。残ると決めて納得している人は、それでいいはずです。問題なのは、決めていないまま3年が過ぎてしまうことです。

先延ばしの本当のコストは、年収でも役職でもありません。「あのとき動いていたらどうなっていたんだろう」という問いを、何年も持ち続けることです。これは確かめるまで消えません。

ひの
ひの

毎年6月に同じ相談をしてくる人がいました。3年目に「来年こそ」と言って、6年目にまだ同じことを言っている。悪いのは本人ではなく、確かめる手順を知らなかっただけなんですよね。

会計士の転職タイミングを間違えた5つのケース

うまくいかなかった話のほうが、たぶん役に立ちます。実際に見聞きしてきた5つの失敗を見てみましょう。

【タイミングを間違えた5つのケース】
①繁忙期の最中に、勢いで退職を切り出した
②修了考査の要件を確認しないまま動いた
③内定が出る前に退職を伝えてしまった
④年収だけを見て、入社時期を相手に合わせた
⑤「落ち着いてから」と言い続けて3年が過ぎた

①繁忙期の最中に、勢いで退職を切り出した

4月や5月に退職を申し出ると、引き継ぎの時間が取れません。

結果として、有給を捨てるか、退職日を後ろにずらすかの二択になります。どちらを選んでも、最後の印象は良くなりません。

会計士の世界は狭くて、数年後にクライアントとして再会したり、面接の場で向かい合ったりします。去り方は思っているより長く効きます。

ひの
ひの

退職の申し出を受ける側から言うと、繁忙期に持ってこられるのがいちばんつらいです。本人を責める気はまったくないのですが、社内の調整が全部後手に回るんですよね。

②修了考査の要件を確認しないまま動いた

これがいちばん取り返しがつきません。

実務経験の要件を満たせるかどうかは、転職先で担当する業務の内容によって変わります。確認せずに移って、資格の完成が数年遅れた例があります。

確認先は、日本公認会計士協会と、いま所属している法人の担当部署の両方です。転職先の人事だけに聞いても正確な答えは返ってきません。ここは面倒でも二重に確認してください。

③内定が出る前に退職を伝えてしまった

気持ちは分かります。ただ、順番を逆にすると交渉の材料を全部失います。

退職が決まっている人と、いまの職場に残る選択肢もある人とでは、条件交渉の場での立場がまるで違います。

それに、思ったより長く決まらなかったときに逃げ場がなくなります。内定を得てから伝える。これは守ったほうがいい順番です。

④年収だけを見て、入社時期を相手に合わせた

提示額が良かったので、先方の希望どおり2週間後の入社に合わせた。そういう話を聞いたことがあります。

その人は有給を20日以上残したまま辞めることになりました。金額に換算すれば、上がった年収の差分がほとんど消えています。

有給の残日数は、退職日を決める前に必ず確認してください。買い取りの義務は会社にないので、使い切れなかった分はそのまま消えます。入社日を1か月ずらすだけで、まるまる消化できることがあります。

ひの
ひの

最終給与の計算をしていると、この「もったいない」が本当によく見えます。あと2週間ずらしていれば、と思う明細が毎年あります。

⑤『落ち着いてから』と言い続けて3年が過ぎた

いちばん多いのがこれです。

繁忙期が明けたら考えよう。修了考査が終わったら考えよう。この案件が片付いたら考えよう。監査の仕事には区切りが来ないので、この理由はいくらでも作れてしまいます。

動かないと決めるのは、まったく問題ありません。問題なのは、決めていないまま時間だけが過ぎることです。

ひの
ひの

毎年6月に同じ話をしていた人が、4年目に「もう考えるのをやめました」と言ったことがあります。すっきりした顔でした。決めるというのは、動くことだけを指すわけではないんですよね。

会計士の転職、動く前の3か月でやること

会計士の転職、動く前の3か月でやること

動く前の3か月でやること

1
現在地の確認
就業規則・有給残・修了考査の要件
›
2
相場を知る
求人を見て提示額の目安をつかむ
›
3
方向を2つに絞る
事業会社かFASかコンサルか
›
4
応募と面接
在職のまま、有給で日程を調整
›
5
内定・条件交渉
入社日は退職日から逆算して決める
›
6
退職を切り出す
ここから引き継ぎと有給消化

5番までは在職中にでき、誰にも知られません(当サイト作成)

公認会計士の転職は順番を守るだけで、消耗がまるで違います。

時期やること在職中にできるか
3か月前就業規則の退職申出期限と有給の残日数を調べるできる
3か月前修了考査の要件を協会と法人に確認するできる
2〜3か月前求人を見て、いまの年次でどんな条件が出るか確かめるできる
2か月前行き先を2つに絞り、職務経歴書に数字を入れるできる
1〜2か月前応募して面接を受けるできる
1か月前内定と条件交渉。入社日を退職日から逆算して決めるできる
退職の申出上長に切り出す。ここから引き継ぎと有給消化ここから

上から6行目まで、つまり内定が出るところまでは全部在職中にできます。しかも誰にも知られません。

ここまで進めたうえで今の会社に残ると決める人も、実際にたくさんいます。それは負けではなく、材料をそろえたうえでの選択です。

退職を切り出したあとの手続きや、辞めたあとのお金の話は『公認会計士を辞めたい…辞めるべき人・残るべき人の違いと後悔しない辞め方』の記事に詳しくまとめています。

ひの
ひの

いちばんもったいないのは、何年も迷うことです。自分の値段を知らずに天秤にかけても、答えが出るはずがありません。

会計士に特化した転職エージェントの「ヒュープロ」は、士業・管理部門の求人だけを扱っていて、担当者が年次ごとの相場とファームの募集状況を把握しています。

3行目の「どんな条件が出るか」は、電話面談1回で分かります。登録は無料で1分ほど、動く時期を決めていなくても使えます。

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監査法人に残った場合の5年後と、転職した場合の5年後

監査法人に残った場合の5年後と、転職した場合の5年後

タイミングを考えるうえで、いちばん抜けやすい視点があります。動いた場合だけでなく、動かなかった場合の5年後も並べて見ることです。

監査法人に残った場合3年目で事業会社へ3年目でFAS・コンサルへ
5年後の役職シニアスタッフ〜マネージャー経理の中核〜係長相当シニアコンサルタント相当
5年後の年収目安800〜1,000万円650〜900万円800〜1,100万円
身についているもの監査の深さ、複数業種の横断知識決算を作る力、社内調整提案と実行、業種を超えた課題解決
次に動くときの選択肢事業会社・FAS・コンサル・独立経営企画・CFO候補・他社経理事業会社の経営企画・CFO候補・独立
働き方繁忙期の山は続く年間の予定が立ちやすい案件次第で重い時期がある
失いやすいもの外を見る機会監査という専門性の希少さ会計だけを深める時間
出典:マンパワーグループおよび転職エージェント各社の公開情報をもとに当サイトで整理(いずれも目安)

年収だけを見ると、動く理由は見つからない

動いた場合と残った場合の5年後(年収の目安)

800〜1,000万
監査法人に残る
650〜900万
事業会社
800〜1,100万
FAS・コンサル
600〜900万
内部監査

3年目で動いた場合の5年後との比較。出典:マンパワーグループおよび転職エージェント各社の公開情報をもとに当サイトで作成(目安)

こうして並べると、どの道を選んでも帯が重なっているのが分かります。

だから、年収を主な理由にして動こうとすると、決め手が見つからないまま何年も過ぎます。逆に言えば、金額で大きく損をする選択肢もほとんどありません。

決め手になるのは、5年後に何ができるようになっていたいかです。

ひの
ひの

転職で年収が跳ねるのは、行き先を変えたときではなく、ポジションが一段上がったときです。担当者から課長候補へ、コンサルタントからマネージャーへ。そこを狙える年次かどうかが、実は最大の分かれ目なんですよね。

並べてみると、5年後の年収そのものは大きく変わりません。

変わるのは、そのときに手元にある選択肢です。監査法人に残った人は出口が広いままですが、外を見る機会は減ります。事業会社に移った人は働き方が安定するかわりに、監査経験の希少さが少しずつ薄れます。

どれが正解ということはありません。ただ、この表を一度も見ないまま「なんとなく残る」と「比べたうえで残る」では、5年後の納得感がまったく違います。

ひの
ひの

人件費の表を眺めていると、5年前に入ってきた人と、5年前に出ていった人のその後が両方見えます。金額で差が付いているケースは、思っているより少ないんですよ。

転職エージェントは、いつ使い始めるのが正解か

順番の話でいちばん多い誤解が、これです。

辞めると決めてから登録するもの、と思っている人がとても多いのですが、実際には逆です。決める前に使うほうが、判断の材料が増えます。

求人を見るのに、退職の決断は要らない

求人票を見て条件を確かめるところまでは、応募も退職もせずに進められます。しかも会社に知られることはありません。

ここを済ませておくと、繁忙期の最中に「もう無理だ」と思ったときでも、感情ではなく数字で判断できるようになります。

登録が早いほど、いい求人に当たる確率が上がる

条件のいい求人は、時期に関係なく突然出て、すぐ埋まります。

見つけてから登録していたのでは間に合いません。先に登録だけ済ませて、条件に合うものが出たときに連絡が来る状態を作っておくのが、いちばん消耗しない進め方です。

【決める前に登録しておくと得られるもの】
①いまの年次でどんな求人が出ているかが分かる
②自分の経歴にいくらの提示が出るかが分かる
③行き先ごとに求められる年次の違いが分かる
④条件の合う求人が出たときに連絡が来る
⑤残ると決めた場合でも、社内で交渉する材料になる

ひの
ひの

登録して話を聞いただけで転職しなかった人を、僕は何人も知っています。それで誰も困っていません。むしろ、その人たちは残ると決めたあとの顔つきが違いました。

監査法人からの転職タイミングについてよくある質問

Q1. 監査法人から転職するベストな年次は何年目ですか。

A. 転職市場での評価がいちばん高いのは4年目から6年目です。現場を一人で回せて、まだマネジメントに寄り切っていない状態が、採る側から見ていちばん教育コストがかかりません。ただし修了考査を終えているかどうかで応募できる求人が変わるため、3年目前後で動く人も多いです。

Q2. 転職活動を始めるのに向いている月はいつですか。

A. 監査報告書が出て一区切りつく6月から、四半期の合間の9月までです。この時期は事業会社側も下期に向けた採用を動かすので、出る側と採る側の都合が噛み合います。4月と5月は期末監査の山なので、面談の日程を組むこと自体が難しくなります。

Q3. 内定から入社まで、どのくらいかかりますか。

A. 動き出してから入社まで3か月から4か月が目安です。求人を見るのに2〜4週間、応募と面接に3〜6週間、内定後の退職申し出から引き継ぎと有給消化で1〜2か月かかります。就業規則の退職申出期限が2か月前の法人だと、さらに延びます。

Q4. 繁忙期が明けた直後に動くのは有利ですか。

A. 日程は組みやすくなりますが、消耗した状態で面接に行くと志望動機が「監査から離れたい」に寄りがちです。逃げの転職と受け取られると評価が下がるので、山を越えて2か月ほど置いてから動くほうが、同じ人でも通りやすくなります。

Q5. 1〜2年目で転職するのは早すぎますか。

A. 早すぎるとは限りませんが、修了考査に必要な実務経験の要件を転職先で満たせるかどうかを必ず確認してください。個別の業務内容で判断が分かれるので、日本公認会計士協会と所属法人の両方に聞く必要があります。順番を誤ると資格の完成が数年遅れます。

Q6. コンサルとFASは、どちらが移りやすいですか。

A. 監査からの距離が近いのはFASです。会計基準の知識と数字を読む力がそのまま商品になるため、移行の摩擦が小さくて済みます。コンサルは会計を前提知識としたうえで、課題を解いて実行させる力が求められるので、学び直す領域が増えます。

Q7. 監査法人のアドバイザリー部門への異動と、外のコンサルへの転職はどちらがいいですか。

A. 資格がまだ完成していない人や、収入の空白を作りたくない人には異動が現実的です。退職手続きも不要で、修了考査の要件にも影響が出にくくなります。ファームの看板と裁量を取りに行くなら転職ですが、監査に戻りにくくなる点は理解しておく必要があります。

Q8. 忙しさから離れたくてコンサルを考えていますが、どうでしょうか。

A. 動機がそれだけなら向きません。案件によっては監査法人の繁忙期より重い時期があります。忙しさを減らしたいなら、事業会社の経理や内部監査のほうが年間の予定は立てやすいです。

Q9. マネージャーになってから転職するのは遅いですか。

A. 遅くはありませんが、求人の性質が変わります。プレイヤーとしてではなくマネジメント要員として見られるため、ポジションは上がる一方で募集の絶対数が減ります。条件の合う求人が出るまで待つ期間が長くなると考えてください。

Q10. 年収は転職でどれくらい変わりますか。

A. 事業会社600〜1,000万円、FASとコンサル700〜1,200万円、内部監査600〜900万円が目安で、監査法人のシニア〜マネージャー層とほとんど重なります。行き先で決まるというより、入るポジションと入る時期で決まると考えたほうが実態に近いです。

Q11. 退職を切り出すのは、いつがいいですか。

A. 内定が出てからです。切り出す時期は繁忙期を外し、就業規則の申出期限に1か月ほど余裕を足すのが穏当です。監査は担当制で引き継ぎがあるため、2か月前に伝えられると引き継ぎと有給消化の両方が成立します。

Q12. 転職しないと決めた場合、何かしておくことはありますか。

A. 外の条件を一度確かめておくことをおすすめします。「外に出てもこの程度か」と分かれば迷いが消えますし、「思ったより高い」と分かれば社内で処遇を相談する材料になります。実際、提示額を持ち帰って社内の待遇が変わった人もいます。

Q13. 在職中に転職活動をしていることは、法人に知られませんか。

A. 通常は知られません。エージェント経由の応募であれば、現職の法人名を伏せて求人を紹介してもらうこともできます。面接の日程も、有給や振替休日で調整している人がほとんどです。心配なら、登録時に現職に知られたくない旨を伝えておけば配慮してもらえます。

Q14. 転職を決めていない段階でエージェントに登録してもいいですか。

A. まったく問題ありません。むしろ、決める前に相場を知っておくほうが、勢いではなく根拠で判断できます。求人を見て条件を確かめるところまでは応募も退職もせずに進められますし、その結果「いまは残る」と決める人も実際にたくさんいます。

まとめ

長い記事になったので、大事なところをまとめます。

【この記事のまとめ】
・動く人が集中するのは、修了考査後の3年目前後、現場を回せる4〜6年目、マネージャー打診が見える7年目以降

・いちばん高く売れるのは4〜6年目。7年目以降はポジションが上がるかわりに求人が減る

・活動しやすいのは6月から9月。4月と5月は避ける

・動き出してから入社まで3〜4か月。逆算しないと想定より半年ずれる

・行き先6方向の年収レンジはほとんど重なっている。差が出るのはポジションと時期

・FASは監査の延長、コンサルは学び直しが必要。忙しさから離れたいなら両方とも向かない

・内定が出るところまでは、全部在職中にできて誰にも知られない

タイミングの正解は、年次や季節の表だけでは決まりません。あなたの経歴にいまいくらの提示が出るかが分かって、はじめて待つべきか動くべきかを比べられます。

会計士に特化した転職エージェントである「ヒュープロ」なら、監査法人から事業会社・FAS・コンサルまで幅広く求人を扱っていて、会計士の転職を知っているプロが最後まで伴走してくれます。登録は無料なので、会計士であれば登録しておいて損はありません。

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関連記事として、

・辞めるかどうかの判断と退職の実務は、公認会計士を辞めたい…辞めるべき人・残るべき人の違いと後悔しない辞め方
・事業会社に移ったあとの現実は、会計士が事業会社に転職すると年収は下がる?
・監査法人の激務の実態は、監査法人は激務?繁忙期の残業、BIG4と中小の違い、辞めどき
・年収の全体像は、監査法人の年収は高い?役職別・BIG4別・年代別の実態

にまとめています。

ひの
ひの

時期を選ぶことと、時期を待つことは違います。待っているうちに、選べる時期のほうが過ぎていきますから。

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