四大監査法人 どこがいい?
会計士試験の合格発表が近づくと、毎年この検索が増えるそうです。
ひのです。社労士をやりながら、本業は会社の総務で給与計算と人件費の管理をしています。
監査法人は僕の専門のさらに外側ですが、毎年5月になると、フロアを行き来する会計士の方々を横目に「この人たちはどの法人から来ているんだろう」と眺めてきました。
採用する側・人件費を見る側として、BIG4という存在は、ずっと隣にありました。
今日はその立ち位置から、トーマツ・あずさ・EY新日本・PwC Japanの「どこがいいか」を、最新の公表データで一つずつ並べていきます。
わかります。僕も社労士の事務所選びで「名前の大きいところが正解」と思い込んで、中身を見ずに迷走した側の人間なので。
「看板の大きさ」と「自分に合うか」は、分けて考えないと判断を誤ります。

先に結論を言うと、四大監査法人は「どこが一番いいか」ではなく「自分の目的にどこが合うか」で選ぶ世界です。規模で一番を決めても、あなたが幸せになれるとは限りません。今日はそこを数字で線引きしていきます。
【この記事でわかること】
・BIG4の規模を、売上高、被監査会社数、人員数で比較
・法人ごとの得意業種、主要クライアント、社風の違いとは?
・会社別、役職別、年代別の年収と初任給
・どこがいいかを決めるための選び方
・学歴、就職難易度、激務度への答え
・監査法人の経験を「その先」で活かす
この流れで見ていきたいと思います。
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- この記事の執筆者の信頼性
- 四大監査法人(BIG4)とは?どこを指すのか
- 四大監査法人の規模はどこがいい? ~売上高で比較~
- 四大監査法人の規模はどこがいい? ~被監査会社数で比較~
- 四大監査法人の規模はどこがいい? ~人員数で比較~
- 四大監査法人の得意業種・主要クライアントの違い
- 四大監査法人の社風・雰囲気はどこがいい
- 四大監査法人の年収はどこがいい?法人別で比較
- 四大監査法人の年収はどこがいい?役職別で比較
- 四大監査法人の初任給はどこがいい?
- 四大監査法人に序列・ランキングはあるのか?
- 四大監査法人はどこがいい?目的別のおすすめ
- 四大監査法人は激務なのか?ワークライフバランスはどこがいい?
- 四大監査法人の就職難易度・学歴はどこがいい?
- 四大監査法人を選ぶときの失敗しない進め方
- 四大監査法人の『その先』、監査経験を活かす出口
- 四大監査法人はどこがいい?に関するよくある質問(FAQ)
- まとめ ~四大監査法人は『どこがいい』より『どこが合うか』~
この記事の執筆者の信頼性

僕「ひの」は、3度の受験・2年半の勉強を経て令和元年度の社会保険労務士試験に合格した、現役の社会保険労務士です。本業は事業会社の総務で、給与計算・年末調整・社会保険事務を担当しています。
【主な保有資格】
社会保険労務士(全国社会保険労務士会連合会 登録)
ファイナンシャルプランナー2級(日本FP協会 登録)
総務部門で給与計算・社会保険事務を担当(現役)
正直に言うと、僕は公認会計士でも監査法人の職員でもありません。
だからこの記事の年収データは、すべて公的統計や転職エージェントの公開数値を出典付きで載せ、僕はそれを「人件費を毎月扱う管理部門の実務者」の目線で解釈してお伝えします。

専門外のことは「専門外です」とはっきり書く。そのうえで、数字の出どころは必ず示す。当事者じゃない僕がこのテーマを書くときの、最低限のルールだと思っています。
四大監査法人(BIG4)とは?どこを指すのか
四大監査法人とは、世界的な会計事務所グループと提携する、日本の大手監査法人4社のことです。一般に「BIG4」と呼ばれます。
| 監査法人 | 提携グローバルネットワーク | ざっくりの立ち位置 |
|---|---|---|
| 有限責任監査法人トーマツ | Deloitte | 国内最大級。 監査の王道イメージ |
| 有限責任あずさ監査法人 | KPMG | 売上・人員で最大級。 バランス型 |
| EY新日本有限責任監査法人 | EY | 被監査会社数が最多。 歴史と安定感 |
| PwC Japan有限責任監査法人 | PwC | 規模はやや小さめ・非監査業務に独自色 |
出典:各監査法人「業務及び財産の状況に関する説明書類」(2025年度)ほか

ちなみにPwC Japan有限責任監査法人は、もともと「PwCあらた有限責任監査法人」という名前でした。2023年にPwC京都と統合していまの名称に。
ネットの少し古い記事だと「PwCあらた」表記が残っているので、同じ法人だと思ってくださいね。
四大監査法人の規模はどこがいい? ~売上高で比較~
「四大監査法人のどこがいい」を考える出発点は、やはり規模感です。まずは売上高から見ていきます。
監査法人の売上は「監査証明業務(本業の監査)」と「非監査証明業務(アドバイザリーなど)」に分かれます。ここの比率にも、各法人の個性が出ます。
| 順位 | 監査法人 | 売上高 | うち監査証明業務 | うち非監査証明業務 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | あずさ | 1,314億円 | 990億円 | 324億円 |
| 2位 | トーマツ | 1,298億円 | 958億円 | 340億円 |
| 3位 | EY新日本 | 1,229億円 | 993億円 | 236億円 |
| 4位 | PwC Japan | 842億円 | 410億円 | 432億円 |
出典:各監査法人「業務及び財産の状況に関する説明書類」
上位3法人は1,200億円超で、ほぼ横一線。PwC Japanだけ842億円と一段下に見えますが、注目は中身です。
PwC Japanは非監査証明業務(432億円)が監査証明業務(410億円)を上回っている。これは他3法人にない特徴で、「監査+コンサル寄り」の色が数字に出ているんです。
四大監査法人の規模はどこがいい? ~被監査会社数で比較~
次に、どれだけ多くの会社の監査を担当しているか。顧客基盤の広さの目安です。
| 順位 | 監査法人 | 被監査会社数 |
|---|---|---|
| 1位 | EY新日本 | 3,805社 |
| 2位 | あずさ | 3,225社 |
| 3位 | トーマツ | 3,215社 |
| 4位 | PwC Japan | 1,447社 |
出典:各監査法人「業務及び財産の状況に関する説明書類」(2025年度)
被監査会社数では、EY新日本が3,805社でトップ。あずさとトーマツが3,200社台で並びます。
担当する会社の数が多いほど、いろんな業種・規模の監査に触れられるチャンスがある、という見方もできますね。
四大監査法人の規模はどこがいい? ~人員数で比較~
最後に人員数を見てみます。監査法人としての「厚み」をイメージしやすい数字です。
| 順位 | 監査法人 | 人員数 (公認会計士等) | その他の専門職 |
|---|---|---|---|
| 1位 | あずさ | 約7,400人 | ― |
| 2位 | EY新日本 | 約6,500人 | 約2,000人 |
| 3位 | トーマツ | 約6,100人 | 約2,100人 |
| 4位 | PwC Japan | 約3,700人 | 約120人 |
出典:各監査法人「業務及び財産の状況に関する説明書類」(2025年度)
人員数はあずさが約7,400人で最多。
「その他の専門職」(IT専門家やUSCPAなど)はトーマツ・EY新日本が約2,000人規模を抱えていて、デジタル監査や非監査業務に力を入れているのが見えます。
PwC Japanはここが約120人と少なめですが、これは開示の区分の違いもあるので、単純比較は禁物です。
四大監査法人の得意業種・主要クライアントの違い
規模が近いぶん、実際の「どこがいい」を分けるのは、どんな会社・業界を担当できるかです。
各監査法人には、歴史的に強い業種があります。
| 監査法人 | 得意とする業種 | 代表的な被監査会社の例 |
|---|---|---|
| トーマツ | 卸売・小売・外食・情報通信・食品 | 三菱商事・三井物産・伊藤忠商事・ソフトバンク |
| あずさ | 医療・化学・素材・エネルギー・物流・インフラ | 武田薬品工業・富士フイルム・住友化学 |
| EY新日本 | 金融・保険・不動産・建設・物流・インフラ | みずほフィナンシャルグループ・日立製作所・三菱地所 |
| PwC Japan | 自動車・機械・部品・情報通信 | トヨタ自動車・ソニー・東芝 |
出典:クライアント業界割合は非公表のため、公表情報・一般的な傾向をもとに当サイトで整理
「商社・流通に関わりたいならトーマツ」「金融を極めたいならEY新日本」「製造・自動車ならPwC」といった具合に、興味のある業界から逆算するのは、けっこう有効な選び方です。

ただし、これはあくまで法人全体の傾向。実際に何を担当するかは、配属される部署とチームで決まります。
四大監査法人の社風・雰囲気はどこがいい
「監査法人どこがいい」の検索で意外と多いのが、社風・雰囲気の比較です。
あくまで外からの一般的な見られ方ですが、整理するとこうなります。

人件費と労務を扱う側から言わせてもらうと、「社風が合う・合わない」の正体は、たいてい直属の上司とチームです。法人のブランドイメージより、面接で会った人がしっくりくるか。ここを軽視すると、入ってから「思っていたのと違う」になりがちです。
四大監査法人の年収はどこがいい?法人別で比較
ここからは、いちばん気になる年収です。まずは「一人あたり報酬給与」で法人を並べます。
| 監査法人 | 一人あたり報酬給与(目安) |
|---|---|
| PwC | 約889万円 |
| EY新日本 | 約803万円 |
| トーマツ | 約757万円 |
| あずさ | 約725万円 |
出典:レックスアドバイザーズ(各法人2020年公表データ・賞与除く・目安)
この数字だけ見るとPwCが頭ひとつ抜けて見えますが、注意点が2つ。
1つは2020年のデータで少し古いこと。もう1つは、これは全職位を平均した一人あたりなので、職位構成(若手が多いか、マネージャーが多いか)でも上下することです。

年収は法人名より「役職」で決まる、というのが本質です。
四大監査法人の年収はどこがいい?役職別で比較
同じBIG4でも、役職が上がると年収レンジは跳ね上がります。
法人別・役職別の目安がこちらです。
| 法人 | スタッフ | シニアスタッフ | マネージャー | シニアマネージャー |
|---|---|---|---|---|
| あずさ | 560万円 | 820万円 | 896万円 | 1,088万円 |
| トーマツ | 600万円 | 880万円 | 976万円 | 1,152万円 |
| PwC | 560万円 | 760万円 | 1,056万円 | 1,280万円 |
| EY新日本 | 600万円 | 700万円 | 1,072万円 | 1,280万円 |
出典:マンパワーグループ(主要法人の役職別平均年収・万円・目安)
スタッフは560〜600万円とほぼ横並び。差が開くのはマネージャー以上で、シニアマネージャーになると1,088〜1,280万円まで伸びます。
つまり「どの法人に入るか」より「その法人でどこまで昇進できるか」のほうが、生涯年収にはずっと効いてくるんです。

年収の全体像は、『監査法人の年収を役職別・年代別にまとめた記事』でさらに詳しく解説しています。
四大監査法人の初任給はどこがいい?
会計士1年目の初任給も、法人で多少の差があります。
| 法人 | 月額給与(目安) | 賞与 |
|---|---|---|
| あずさ | 305,000円 | 年2回 |
| トーマツ | 305,000円 | 年3回 |
| PwC | 342,360〜355,000円(月30時間の時間外手当込) | 年1回 |
| EY新日本 | 情報なし | 年2回 |
出典:レックスアドバイザーズ(各法人公式サイト情報・目安)
初任給はおおむね月30万円台。PwCの金額が高めに見えますが、これは月30時間の時間外手当込みの提示。

「額面の見せ方」が法人で違うので、初任給は数字の前提までセットで見るのが大事です。
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四大監査法人に序列・ランキングはあるのか?
「四大監査法人 ランキング」「序列」で検索する人も多いですが、結論から言うと、明確な優劣の序列はありません。
規模で並べればあずさ・トーマツ・EY新日本が上位、PwC Japanがやや小さめ。
ですが、被監査会社数ならEY新日本がトップ、非監査業務の比率ならPwC Japanがトップと、指標を変えれば順位は入れ替わります。
「最強のBIG4はどこか」みたいな議論は盛り上がりますが、就職・転職の現実にはあまり意味がありません。
大事なのは順位じゃなくて、自分が担当したい業界・積みたい経験・働きたい場所に、その法人が合っているか。物差しを「序列」から「相性」に変えると、選び方がクリアになります。
四大監査法人はどこがいい?目的別のおすすめ
ここまでの比較をふまえて、目的別にどこを候補にするかを整理します。
あくまで出発点の目安で、最後は求人と面接で確かめてください。
| こんな志向の人 | 候補になりやすい法人 | 理由 |
|---|---|---|
| ①とにかく規模で選びたい | トーマツ/あずさ | 国内最大級。 案件と業種の幅が広い |
| ②金融、保険を極めたい | EY新日本 | 金融・保険・不動産に強み |
| ③商社、流通、通信に関わりたい | トーマツ | 卸売・小売・情報通信に強み |
| ④製造・自動車を見たい | PwC Japan | 自動車・機械・部品に強み |
| ⑤医療・化学・素材に関心 | あずさ | 医療・化学・エネルギーに強み |
| ⑥コンサル・非監査も視野 | PwC Japan | 非監査業務の比率が高い |
| ⑦USCPAを活かしたい | PwC Japan 各法人の専門職枠 | USCPA採用に前向きとされる |
出典:各監査法人の公表情報・一般的な傾向をもとに当サイト作成(目安)

表のとおり、「どこがいい」の答えは人によって違います。USCPAを軸に外資・グローバルを狙う人は、『USCPAの転職・年収・始め方の記事』もあわせて読むと、監査法人の先のキャリアまで見えてきますよ。
四大監査法人は激務なのか?ワークライフバランスはどこがいい?
「BIG4は激務」というイメージ、これは半分本当です。
3月決算企業が多い日本では、5月の法定監査期と四半期レビューの時期に業務が集中し、繁忙期は残業や休日対応が増えやすいのが実情です。
一方で、閑散期は休暇を取りやすく、リモートやフレックスを使える法人も増えています。
「ずっと忙しい」でも「いつでも楽」でもない、というのが実態に近いです。これはどの法人でも大枠は同じ。

WLBを重視するなら、法人名で選ぶより「繁忙期の残業実態」「閑散期の休みやすさ」「制度が実際に使えるか」を面接で確認するほうが確実です。給与計算で残業時間も扱う側として、ここは強くおすすめします。
激務の中身と、それを年収にどう見合わせるかは、『公認会計士はやめとけ?の記事』でも掘り下げています。
四大監査法人の就職難易度・学歴はどこがいい?
「四大監査法人 学歴」も気になるところですが、結論は学歴だけで決まりません。
公認会計士試験そのものに学歴要件はなく、監査法人の採用も、資格・実力・面接での評価・実務との相性のほうがずっと大きいです。
難関大の出身者が多いのは事実ですが、それは会計士試験を突破できる層が結果的に重なっているだけ、という面もあります。
採用に関わる立場から言うと、学歴は足切りの一要素ではあっても決定打ではありません。学歴に不安があっても、それだけで諦める必要はまったくない。

むしろ志望動機と人柄で勝負できる世界です。
四大監査法人を選ぶときの失敗しない進め方
「監査法人どこがいい」を、後悔なく決めるための順番を整理します。
【BIG4選びの4ステップ】
①規模、売上、人員で全体像をつかむ
②得意業種から、関わりたい業界で候補を絞る
③年収、働き方、勤務地など、自分の優先順位を決める
④求人内容と面接で会う人を見て、最終決定する
特に大事なのが4つ目。求人票の「監査スタッフ」という言葉だけでは、担当業界も繁忙期の忙しさも見えません。
中身を事前に聞けるかどうかが、入ってからのズレを左右します。これができるのが、監査法人に詳しいエージェントを使う最大の価値です。
四大監査法人の『その先』、監査経験を活かす出口
最後に、見落とされがちな視点を。BIG4選びは入口であって、ゴールではありません。
実は「監査法人以外で働く公認会計士」の平均年収は約960万円という調査もあります(マンパワーグループ)。
監査で積んだ経験は、事業会社のCFO候補、FAS・コンサル、より良い監査法人へと、外に出ると一段高く評価されることが多いんです。

だから「どの法人に入るか」と同じくらい、「その法人で積んだ経験を、次にどう活かすか」も大事。入口を選ぶいまの段階から、出口(数年後のキャリア)まで描いておくと、法人選びの軸がぶれません。
【監査法人の求人を無料で確かめる】
「自分の経歴で、どの法人のどんな求人が狙えるか」は、一般論ではなく自分のケースで聞くのが最短です。士業・管理部門特化の『ヒュープロ』なら、監査法人・会計事務所・事業会社の管理部門まで、あなたの経験が評価される求人を無料で教えてもらえます。対応エリアは首都圏+大阪・愛知・福岡が中心で、地方の方は総合型エージェントの併用が現実的です。
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四大監査法人はどこがいい?に関するよくある質問(FAQ)
まとめ ~四大監査法人は『どこがいい』より『どこが合うか』~
【この記事のまとめ】
・四大監査法人(BIG4)=トーマツ・あずさ・EY新日本・PwC Japan
・規模は、売上・人員ならあずさ、被監査会社数ならEY新日本が最大級。トーマツも全指標で大きい。PwC Japanは非監査業務に独自色
・得意業種は法人ごとに違う(トーマツ=商社流通通信/あずさ=医療化学/EY新日本=金融/PwC=製造自動車)
・年収はスタッフ級ほぼ横並び、差が開くのはマネージャー以上。法人名より役職と昇進が効く
・社風・学歴・勤務地は法人の印象より配属と求人の中身で決まる
・迷ったら、士業・管理部門特化のヒュープロ+MS-Japanで、求人と想定年収を確認するのが最短
「四大監査法人 どこがいい」の答えは、ランキングの中にはありません。あなたが見たい業界、積みたい経験、働きたい場所、そこに一番フィットする法人が、あなたにとっての良い監査法人です。

看板の大きさに飲まれず、中身で選んでください。その目を持てた時点で、もう良いスタートを切れていますよ。
登録は約1分。WEB登録後にそのまま電話面談の日程を選べます
管理部門・士業特化。経理・財務の求人が業界最大級
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