ひのです。
総務で給与計算を回しながら、毎年5月になると、顧問先の監査対応で会計士の方がフロアを行き来するのを横目に見てきました。
「監査法人 年収」で検索したあなたは、たぶん今、給与明細とネットの数字を見比べているところですよね。今日はその数字を、役職別・BIG4別・年代別に、ぜんぶ表で見せます。
「監査法人 年収」と検索して、サイトごとに数字がバラバラで、結局自分の立ち位置が分からなくなる。あの感じ、よく分かります。
僕は会計士でも監査法人の職員でもありません。
総務で給与計算・社会保険をやっている「管理部門の隣の住人」ですが、人件費を毎月扱う立場として、年収という数字の読み方と、その数字が「どこに行けば上がるのか」だけは、現場の肌感覚でお伝えできます。
先に結論を言います。監査法人の年収は、世間の平均よりはっきり言って高いです。
スタッフでも約560〜600万円、シニアマネージャーなら1,100万円超が見えてきます。ただし「高いまま自動で上がり続ける」わけではありません。
パートナーは狭き門で、多くの人は途中で年収の伸びが緩やかになる。

だからこそ、監査法人で積んだ経験を「その先(出口)」でどう価値にするかが、生涯年収を分けます。
【この記事でわかること】
・監査法人の年収の全体像
・役職別の年収
・BIG4別、年代別の年収と初任給
・公認会計士全体の平均年収との比較
・監査法人の年収が『頭打ち』になる構造と、その先の出口
・出口で年収を上げるための転職エージェントの選び方
まず結論から。監査法人(BIG4)の一人あたり報酬給与は、賞与を含めると年800〜900万円台が基本ラインです。役職が上がればシニアマネージャーで1,100〜1,280万円、パートナーはさらにその上です。
一方で、公認会計士全体の平均年収は約797万円(厚生労働省「令和7年 賃金構造基本統計調査」/公認会計士・税理士)。監査法人の中でも、スタッフのまま留まるか、役職を上げるか、あるいは事業会社やFASへ出るかで、年収は大きく変わります。
そして「監査法人の外で働く公認会計士」の平均年収は約960万円という調査もあります(マンパワーグループ)。つまり、監査法人で積んだ経験は、出し方しだいで年収が一段上がる資産なんです。
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30秒で診断をはじめる →- この記事の執筆者の信頼性
- 監査法人の年収はなぜ高い?
- 監査法人の役職別年収!スタッフからパートナーまで
- 監査法人、年収のBIG4別・年代別の目安
- 公認会計士全体の平均年収と比べてどうか
- 監査法人の年収はなぜ高い 高水準を支える3つの理由
- BIG4以外 準大手・中小監査法人の年収はどうか
- 監査法人で年収を上げる方法
- 監査法人、年収の手取りはいくら?
- 修了考査の合格で監査法人の年収は上がる?
- 監査法人の年収が「頭打ち」になる3つの構造
- 監査法人は激務?年収は『仕事の割に合う』のか
- 監査法人、年収の『その先』を伸ばす出口戦略を考える
- 監査法人に残るべき人・出口を考えるべき人
- 監査法人の年収を『その先』へ!転職エージェントの選び方
- 監査法人の年収についてよくある質問(FAQ)
- まとめ ~監査法人の年収は高いが…
この記事の執筆者の信頼性

僕「ひの」は、3度の受験・2年半の勉強を経て令和元年度の社会保険労務士試験に合格した、現役の社会保険労務士です。本業は事業会社の総務で、給与計算・年末調整・社会保険事務を担当しています。
【主な保有資格】
社会保険労務士(全国社会保険労務士会連合会 登録)
ファイナンシャルプランナー2級(日本FP協会 登録)
総務部門で給与計算・社会保険事務を担当(現役)
正直に言うと、僕は公認会計士でも監査法人の職員でもありません。
だからこの記事の年収データは、すべて公的統計や転職エージェントの公開数値を出典付きで載せ、僕はそれを「人件費を毎月扱う管理部門の実務者」の目線で解釈してお伝えします。

給与計算で人件費を見てきた立場から言うと、年収が跳ねる瞬間ははっきりしています。「役職が上がる」「希少な専門性を持つ」「より高く評価する場所へ移る」。監査法人の年収も、この3つで決まります。
監査法人の年収はなぜ高い?
監査法人とは、5人以上の公認会計士が集まって設立される法人で、上場企業などの会計監査を担います(公認会計士法)。
クライアントが大企業中心で、業務に高度な専門性が要るため、年収水準は事務系の中でも高めです。
BIG4監査法人の「一人あたり報酬給与」(2020年)は次のとおりです。
| 一人あたり報酬給与 | 一人あたり賞与 |
|---|---|
| 725万円 | 242万円 |
| 757万円 | 169万円 |
| 889万円 | データなし |
| 803万円 | 173万円 |
| 725万円 | 242万円 |
給与に賞与を足すと、800〜900万円台が基本ラインです。

日本全体の平均年収が約460万円であることを考えると、監査法人はスタート時点で頭ひとつ抜けています。ただし、ここからが本題。
年収を本当に左右するのは「役職」です。
監査法人の役職別年収!スタッフからパートナーまで
監査法人の年収を決める最大の要素が役職です。
スタッフから、シニアスタッフ(インチャージ)→マネージャー(管理職)→シニアマネージャー→パートナー(共同経営者)へと上がるほど、年収レンジは跳ね上がります。
| 法人 | スタッフ | シニアスタッフ | マネージャー | シニアマネージャー |
|---|---|---|---|---|
| あずさ | 560万円 | 820万円 | 896万円 | 1,088万円 |
| トーマツ | 600万円 | 880万円 | 976万円 | 1,152万円 |
| PwCあらた | 560万円 | 760万円 | 1,056万円 | 1,280万円 |
| EY新日本 | 600万円 | 700万円 | 1,072万円 | 1,280万円 |
注目はシニアマネージャーで1,100〜1,280万円。ここまで来れば年収は申し分ありません。
ただし、マネージャーへの昇格は全員が自動で上がれるわけではなく、パートナーとなるとかなりの狭き門。

多くの人は、この「昇格の壁」の前で年収の伸びが緩やかになります。
監査法人のパートナーの年収は?
パートナーは法人の共同経営者にあたり、法人全体の運営に関わります。
責任が重い分、年収もシニアマネージャーの上に大きく伸び、一般に1,500万円以上〜数千万円とされることもあります(経営者のため法人・業績により変動します)。
ただし、スタッフからパートナーまで上り詰める人はごく一部。「いつかパートナーに」を前提に年収を計算するのは、現実的とは言えません。
監査法人、年収のBIG4別・年代別の目安
同じ監査法人でも、法人と年代で年収は変わります。
年代別の目安は次のとおりです。
| 法人 | 20代 | 30代 | 40代 |
|---|---|---|---|
| あずさ | 406〜568万円 | 524〜712万円 | 679〜896万円 |
| トーマツ | 500〜750万円 | 650〜1,050万円 | 900〜1,400万円 |
| PwCあらた | 568〜707万円 | 777〜887万円 | 997〜1,116万円 |
| EY新日本 | 507〜632万円 | 700〜800万円 | 800〜1,000万円 |

トーマツの40代で900〜1,400万円と幅が大きいのは、役職差がそのまま出ているから。同じ年代・同じ法人でも、役職に乗れているかどうかで数百万円変わる、ということですね。
監査法人の初任給(公認会計士1年目)
公認会計士試験に合格して監査法人に入る場合、1年目の初任給は月30万円前後が基本です。
| 法人 | 月額給与 | 賞与 |
|---|---|---|
| あずさ(会計士) | 305,000円 | 年2回 |
| トーマツ | 305,000円 | 年3回 |
| PwC | 342,360〜355,000円(月30時間の時間外手当込) | 年1回 |
| EY新日本 | 情報なし | 年2回 |
公認会計士全体の平均年収と比べてどうか
監査法人の年収を、公認会計士全体の平均と並べてみます。
公認会計士・税理士の平均年収は約797万円です(厚生労働省「令和7年 賃金構造基本統計調査」/会計士・税理士を合算した区分の数値)。
監査法人のスタッフ〜マネージャー帯は、この平均と同水準〜上。そして「監査法人以外で働く公認会計士」の平均は約960万円という調査もあります(マンパワーグループ)。

ここ、すごく大事なポイントです。「監査法人の外」の会計士の方が平均年収が高いというデータがある。これは、監査で力をつけた人が、事業会社のCFOやFAS、コンサルといった、より高く評価される場所へ出ているからなんです。
公認会計士の年収の全体像は、『公認会計士の年収を徹底解説した記事』でさらに詳しくまとめています。
監査法人の年収はなぜ高い 高水準を支える3つの理由
「監査法人 年収」が他の事務系より高いのには、はっきりした理由があります。大きく3つです。

給与計算をしている側から見ると、これは「人件費に回せる原資が大きい会社ほど、年収も高くなる」という当たり前の構造そのもの。
監査法人は、その原資が大きい業界なんです。
BIG4以外 準大手・中小監査法人の年収はどうか
監査法人はBIG4だけではありません。準大手(太陽・PwC京都・三優など)や中小の監査法人もあります。年収水準は一般にBIG4よりやや下がる傾向ですが、その分、残業が比較的穏やか・若いうちから幅広い業務を任されるといった利点もあります。年収だけでなく「働き方」と「経験の幅」を含めて比較するのがおすすめです。

「BIG4が一番」とは限りません。準大手・中小で経験の幅を広げてから、BIG4やFASへ移って年収を伸ばす人もいます。法人の規模イコール幸福度ではない、というのは管理部門から見ても実感します。
監査法人で年収を上げる方法
監査法人で年収を上げる方法は、大きく「法人の中で上げる」か「外に出て上げる」かの2つです。まず、法人の中で上げる具体策がこちらです。
【監査法人で年収を上げる】
・昇格する
スタッフ→シニア→マネージャーと役職を上げる。年収を最も大きく動かす王道です。
・希少スキルを持つ
IFRS・連結・IPO支援・英語など、対応できる人が少ない領域を担う。
・専門性を「証明」する
USCPAや税理士登録などの資格を足し、評価の根拠をつくる。
USCPAを軸にキャリアを広げる道は『USCPAの転職を解説した記事』でも詳しく触れています。そして「外に出て上げる」のが、次に見る出口(事業会社・FAS・独立など)です。

給与計算の現場感で言うと、年収アップの即効性は「移ること」が一番です。同じ実力でも、評価する仕組みと原資のある場所に行くだけで、提示年収は変わります。
監査法人、年収の手取りはいくら?
年収の話で見落としがちなのが「手取り」です。
額面から税金・社会保険料が引かれるので、実際に使えるのは額面のおおよそ75〜80%が目安。監査法人の年収帯で早見表にすると、次のとおりです。
| 額面年収 | 手取りの目安 |
|---|---|
| 600万円 | 約455〜470万円 |
| 800万円 | 約590〜610万円 |
| 1,000万円 | 約720〜750万円 |
| 1,200万円 | 約850〜890万円 |
給与計算をしている立場から補足すると、年収が上がるほど税率・社会保険料率の影響で手取り率は下がります。シニアマネージャーで額面1,200万円でも、手取りは850万円台となります。

ここを知っておくと、転職時の年収交渉や家計設計がしやすくなりますよ。
修了考査の合格で監査法人の年収は上がる?
公認会計士は、試験合格後に実務経験と実務補習を経て「修了考査」に合格して、はじめて正式に登録できます。
多くの監査法人では、この修了考査の合格が昇給・昇格の節目になっていて、合格を機にスタッフからシニアスタッフへ上がり、年収が一段上がるケースが一般的です。
修了考査を終えたタイミングは、年収の踊り場でもあり、キャリアの分岐点でもあります。

「合格して一段上がったけれど、この先の伸びはどうか」と、ここで立ち止まって出口を考え始める人が多い印象です。
監査法人の年収が「頭打ち」になる3つの構造
年収は高水準とはいえ、監査法人の年収には「ここから伸びにくい」という構造もあります。
出口を考える前に、正直に押さえておきましょう。
【監査法人の年収が頭打ちになる構造】
①パートナーは狭き門
マネージャー→シニアマネージャー→パートナーと、上に行くほど枠が絞られる。多くの人は途中で昇格が止まる。
②役職が上がるほど激務
5月の法定監査期や四半期レビューの残業は重く、年収を「時給」で割ると見え方が変わる
③専門が監査に偏る
監査一本だと、年収を一段上げる「次のカード(税務・FAS・経営)」を持ちにくい。

監査法人の年収は「高いけれど、上がり方には天井の手前で踊り場がある」。この踊り場で、多くの会計士が「このまま残るか、出るか」を考え始めます。
監査法人は激務?年収は『仕事の割に合う』のか
監査法人の年収を考えるとき、避けて通れないのが「激務かどうか」です。
3月決算企業が多い日本では、5月の法定監査期と四半期レビューの時期に業務が集中し、繁忙期は連日の残業になりやすいのが実情です。
年収は高水準でも、繁忙期の労働時間まで含めて「時給」で見ると、印象が変わる人もいます。
だからこそ、「年収」と「働き方」のバランスをどう取るかが、監査法人に残るか出るかの判断軸になります。
激務に納得できているうちはいいですが、見合わないと感じ始めたら、それは出口を考えるサインかもしれません。

給与計算で残業時間も扱う側から言うと、額面の高さだけでなく「時間あたりの価値」で見るのは大事な視点です。
監査法人、年収の『その先』を伸ばす出口戦略を考える
監査法人で積んだ経験は、外に出ると一段高く評価されることが多いです。
監査法人の代表的な出口戦略は4つあります。
出口戦略で年収が上がった転職事例も出ています(レックスアドバイザーズ)。
BIG4のFAS(年収1,200万円)から事業会社の経営企画(年収1,300万円)へ、BIG4監査部門(年収700万円)からアドバイザリー部門(年収730万円)へ、といったケースです。

給与計算で人件費を扱う側から見ても、監査法人出身の人は強いです。「数字の裏側と、会社の仕組みが見えている」というのは、事業会社のどの管理部門に行っても重宝されます。
当サイトでは関連記事として、『公認会計士はやめとけ?の実態を解説した記事』、『会計事務所はやめとけ?を解説した記事』、『事業会社の経理の年収を解説した記事』もあるので、ぜひ読んでおいてください。
監査法人に残るべき人・出口を考えるべき人
ここでは、監査法人に残るべき人と転職した方がよい人を考えてみます。
監査法人の年収を『その先』へ!転職エージェントの選び方
監査法人からの転職は、求人の中身(部門・評価制度・激務度・想定年収)が外から見えにくいのが難点です。
だからこそ、会計士のキャリアを理解した特化型エージェントを使う価値が大きい。
おすすめは、士業・管理部門特化の『ヒュープロ』。会計士・監査法人・事業会社の管理部門の求人に強く、「監査◯年・シニア/マネージャー」という経歴の価値を正しく評価してくれます。
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あわせて、東証プライム上場で求人数が業界最大級の『MS-Japan』も登録しておくと、事業会社のCFO候補や経理財務の選択肢が広がります。
特化型を2社見比べると、相場観がクリアになります。
管理部門・士業特化。経理・財務の求人が業界最大級
正直な注意点として、求人は首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)+大阪・愛知・福岡が中心です。地方で地元転職を考える方は、総合型エージェントの併用が現実的です。
監査法人の経験は、年収の値札がはっきりつく資産です。
残るにしても、出るにしても、まず「いまの自分が外でいくらに評価されるか」を知ることから。電話面談は無料で、転職を決めていなくても市場価値の確認だけでOKです。
監査法人の年収についてよくある質問(FAQ)
まとめ ~監査法人の年収は高いが…
この記事をまとめてみます。
【この記事のまとめ】
・監査法人(BIG4)の年収は、賞与込で800〜900万円台が基本。世間平均よりはっきり高い
・役職別では、スタッフ約560〜600万→シニアマネージャー約1,088〜1,280万円。役職が最大の決定要因
・パートナーは狭き門。多くの人は昇格の踊り場で年収の伸びが緩やかになる
・公認会計士全体の平均は約797万円(厚労省)。「監査法人以外の会計士」は平均約960万円(マンパワー)
・出口は4ルート(事業会社・経営企画/FAS・コンサル/より良い監査法人・準大手/独立)
・残るも出るも、まず「いまの市場価値」を士業特化のヒュープロ+MS-Japanで確認するのが起点
監査法人の年収は、確かに高い。でも「高い場所にいること」と「年収を伸ばし続けること」は別の話です。
人件費を扱う側から見ても、監査法人で積んだ会計の力は、外に出ても確実に値段がつきます。今の年収に踊り場を感じているなら、答えを出す前に「外でいくらか」を一度だけ確かめてみてください。

動くかどうかは、その数字を見てから決めればいい。
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