「経理に未経験で入ったけど、毎日しんどい」
そう感じて検索したあなたに、まず伝えたいことがあります。
ひのです。社会保険労務士をしながら、本業では会社の総務で給与計算と社会保険の事務を担当しています。
正直に言うと、経理は僕の専門のど真ん中ではありません。
ただ、給与データを経理に渡したり、年末調整で経理と机を並べて残業したりと、隣の席でずっとその大変さを見てきました。だからこそ「未経験で入った人が、最初の数ヶ月から一年で何につまずくのか」は、現場感を持って書けます。

この記事は「未経験で経理を続けるか迷っている人」に向けて書いています。先に結論を言うと、今のしんどさは経験に変わるし、そのしんどさが『仕事のせい』なのか『職場のせい』なのかを分けて考えると、進む道が見えてきますよ。
【この記事でわかること】
・経理が未経験でしんどいのはいつまで続くのか
・しんどさの正体(5つの理由)と、その乗り越え方
・続けるか辞めるかを冷静に見極める基準
・未経験で入った経験が「もう市場価値になる」理由
・辞めるなら後悔しないタイミングと、環境を変える具体的な手順
職種・年代・勤務エリアの4問に答えるだけ。現役社労士「ひの」が、経理の経験を活かせる転職エージェントと動き方を診断します。
30秒で診断をはじめる →- この記事の執筆者の信頼性
- 経理に未経験で入って『しんどい』と感じる時期はいつまで続くのか
- そもそも、なぜ未経験で経理に入る人が多いのか
- 未経験で入った経理の『一日の流れ』としんどさのリアル
- 経理が未経験だと『しんどい』と感じる5つの理由
- 経理の『未経験しんどい』を乗り越えるための具体策
- それでもしんどい時、経理を『続けるか辞めるか』の見極め方
- 未経験で入った経理経験は『もう市場価値がある』
- 未経験で入った経理を『1年未満で辞める』のはアリ?転職のベストタイミング
- しんどい経理から『より良い環境へ転換する』3ステップ
- 未経験のしんどさを乗り越えた人がやったこと『3つのパターン』
- 経理が未経験でしんどい人によくある質問(FAQ)
- まとめ ~未経験のしんどさは、経験という資産に変わる~
この記事の執筆者の信頼性

僕「ひの」は、3度の社労士試験受験・2年半の試験勉強を経て令和元年度社労士試験に合格した、現役の社会保険労務士です。
【主な保有資格】
社会保険労務士(全国社会保険労務士会連合会 登録)
ファイナンシャルプランナー2級(日本FP協会 登録)
総務部門で給与計算・社会保険事務を担当(現役)
僕は令和元年に社会保険労務士試験に合格しました。3回受験して、勉強期間は2年半。決して要領のいいタイプではなく、何度もつまずきながら資格を取った人間です。
本業は管理部門で、給与計算・社会保険手続き・年末調整を実務でこなしています。経理とは数字を渡し合う関係で、月次や決算の繁忙期に隣でぐったりしている経理担当者を何人も見てきました。未経験で入ってきた後輩が、最初の決算で泣きそうになっていたのも知っています。
この記事では、経理そのものの専門書のような話ではなく、「未経験で飛び込んだ人が、現場で実際に何に苦しみ、どうやって抜け出していくのか」を、隣で見てきた立場と、同じく畑違いの資格に挑んだ当事者の目線で書いていきます。
経理に未経験で入って『しんどい』と感じる時期はいつまで続くのか
最初に、多くの未経験者がたどる「しんどさの波」を見ておきましょう。
今いる場所がどのフェーズなのかが分かるだけで、気持ちはずいぶん楽になります。
①経理未経験から最初の3ヶ月 ~用語と仕訳でついていけない時期~
入って最初の壁は、言葉が分からないことです。
借方・貸方、未払金と未払費用、前払と仮払い。日常では使わない単語が会話に飛び交い、仕訳のルールも頭に入っていないので、指示の意味すら分からない。
ここで「自分は向いていないのでは」と感じる人がとても多いのですが、これは能力の問題ではなく、単純に触れた量が足りないだけの時期です。
逆に言えば、ここは時間が解決する部分が大きいフェーズでもあります。同じ仕訳を何十回も切るうちに、ある日ふっと「あ、こういうことか」とつながる瞬間が来ます。
②初めての月次・繁忙期 ~一気にしんどさが増す時期~
次の山は、初めての月次決算や、年末調整・確定申告のような繁忙期です。
普段のルーティンに締め切りと残業が乗っかってきて、ミスも出やすくなる。覚えることが一気に増えるので、3ヶ月目の壁を越えたばかりの人には特にこたえます。
ただ、繁忙期は「経理の仕事の全体像」が一番見える時期でもあります。一度通しで経験すると、次の月次からは見通しが立つようになり、しんどさの質が変わっていきます。
③半年〜1年 ~『向いてないかも』と辞めたい気持ちがピークに~
厄介なのが半年から一年あたりです。
基本的な作業は回せるようになってきた一方で、応用やイレギュラーにはまだ対応できない。成長の実感が一度止まったように感じて、「これだけやってもまだ分からないなら向いてないのでは」と、辞めたい気持ちが一番強くなりやすい時期です。
ここを越えると、点と点だった知識が線でつながり始めます。つまり、多くの人が辞めたくなるタイミングと、ブレイクスルーの直前は、実はかなり近い場所にあるのです。

しんどさには波があって、「向いてないかも」と感じるピークの少し先に、急に楽になる瞬間が来ることが多いんです。今がどのフェーズかを知っておくだけで、衝動的に投げ出さずに済みますよ。
そもそも、なぜ未経験で経理に入る人が多いのか

しんどさの話に入る前に、ひとつ知っておいてほしいことがあります。
未経験で経理に飛び込んでいる人は、あなただけではありません。むしろ、経理は未経験スタートが珍しくない職種です。
会社側にも『未経験を採る事情』がある
経理は会社にとって欠かせない仕事ですが、経験者の採用は競争が激しく、コストもかかります。
そのため、ポテンシャルのある未経験者を採って自社で育てよう、という会社は一定数あります。あなたが未経験で採用されたのは、期待されている証でもあるのです。
未経験から経理に入る『メリット』も大きい
経理は一度スキルを身につければ、業種や会社が変わっても通用する「つぶしの効く」仕事です。
景気に左右されにくく、年齢を重ねても続けやすい。だからこそ、最初のしんどい時期を越える価値があります。今あなたが立っているのは、長く食べていけるスキルの入口です。

未経験で経理に入って苦しいのは、あなたの能力不足ではなく、むしろ「これから育つ人」が必ず通る道なんです。
同じ場所で泣きそうになっている仲間は、全国にたくさんいます。
未経験で入った経理の『一日の流れ』としんどさのリアル

しんどさの正体をつかむには、経理の一年が「波」でできていることを知るのが早道です。同じ毎日に見えて、月初・月中・月末でやることも緊張感もまるで違います。
| 時期 | 主な仕事 | 未経験者がしんどいポイント |
|---|---|---|
| 月初 | 前月の締め、支払いの準備、請求書の処理 | まだ慣れない締め作業が毎月いきなり来る |
| 月中 | 日次の入力、伝票処理、問い合わせ対応 | 単調に見えて、止めると後で一気にたまる |
| 月末 | 月次決算、各部署とのやり取り、数字の確定 | 締め切りに追われ、ミスが出やすく残業も増える |
| 四半期・年度末 | 決算、税理士や監査対応、年末調整 | 負荷が一年で最大。未経験には全体像が見えずきつい |
この波を一周するまでは、次に何が来るかが読めません。だから未経験の最初の一年は、同じ作業でも実際の何倍も重く感じます。
逆に、一度通しで経験してしまえば、二周目からは見通しが立ち、しんどさの質がはっきり変わります。
つまり、今のしんどさの一部は「未経験だから波が読めない」ことが原因で、これは時間が必ず解決してくれる種類のものです。

一年を通すと、経理は「毎月くり返す波」と「年に数回の大波」でできていると分かります。波の存在を知っておくだけで、月末のしんどさも『また来たな』と受け止められるようになりますよ。
経理が未経験だと『しんどい』と感じる5つの理由

しんどさを漠然と抱えていると、ただ消耗していきます。原因を分解すると、対処できるものと、環境を変えるしかないものが見分けられるようになります。
しんどい理由① 専門用語と仕訳がいきなり分からない
未経験者が最初に必ずぶつかるのがここです。
簿記の基礎がないまま現場に入ると、上司の指示も、見ている画面も、何を意味しているのか分からない。質問しように、何が分からないのかを言葉にできないのが一番つらいところです。
これは知識でカバーできる領域なので、後半で触れる「簿記の学習」と「仕訳の型」で、比較的はっきり改善できます。
しんどい理由② ミスが許されないというプレッシャー
経理が扱うのはお金の数字です。
一円のズレが原因で何時間も探す羽目になることもあり、「間違えてはいけない」という緊張が常につきまといます。未経験で自信がない時期は、このプレッシャーが必要以上に重くのしかかります。
ただ、ミスは気合いではなく仕組みで減らせます。ベテランほどチェックの段取りを持っていて、根性で正確なわけではありません。
しんどい理由③ 教えてもらえない・聞ける人がいない
意外と多いのがこれです。
経理は属人化しやすく、特に一人経理や少人数の部署では、体系立てて教えてくれる人がいないまま実務を丸投げされることがあります。前任者が辞めて引き継ぎ資料もない、というケースも珍しくありません。
これは「あなたの能力」ではなく「職場の体制」の問題です。後半の見極めのところで詳しく触れますが、ここが原因なら、努力よりも環境を見直すサインだったりします。
しんどい理由④ ルーティンが多く成長を感じにくい
日次の入力、月次の締め、同じ作業の繰り返し。慣れてくると今度は「このままで成長できるのか」という不安が出てきます。
特に向上心がある人ほど、単調さがしんどさに変わりやすい部分です。
裏を返せば、ルーティンを早く正確に回せるのは立派なスキルで、その先に分析や改善といった面白い領域が待っています。
しんどい理由⑤ 月次・決算・年末調整の繁忙期がきつい
経理には決まった締め切りが毎月あり、四半期や年度末にはさらに負荷が集中します。
普段のしんどさに残業が重なるので、繁忙期の経理はとにかく体力勝負になりがちです。未経験のうちは段取りが読めない分、よけいにきつく感じます。
ここは経験で必ず楽になる部分です。二度目の決算は、一度目とは見える景色がまるで違います。

しんどさを①〜⑤に分けてみると、用語やミスのように『自分の工夫で減らせるもの』と、教育体制のように『職場側の問題』がはっきり分かれますよね。この切り分けが、続けるか辞めるかを考える土台になります。
未経験の経理が『やりがちなミス』の具体例
ミスが怖い人ほど、どんなミスが起きやすいのかを先に知っておくと身構えやすくなります。未経験者によくあるのは、次のようなものです。
並べてみると分かりますが、どれも才能の問題ではなく、慣れと確認の仕組みでほぼ防げるものばかりです。
先輩も最初は同じところでつまずいています。大切なのは、一度やったミスを責めることではなく、チェックリストという仕組みに変えて二度目を防ぐことです。
経理の『未経験しんどい』を乗り越えるための具体策

しんどさの正体が分かったら、次は手を打つ番です。自分の工夫で減らせる部分は、やり方を変えるだけで驚くほど楽になります。
用語と仕訳は『3ヶ月の型』で身体に入れる
最初の壁である用語と仕訳は、理解しようとするより先に、手を動かして慣れるのが近道です。
自分が担当する仕訳のパターンを5つほどに絞り、それを繰り返し声に出して確認する。分からない単語はその場でメモして、翌日もう一度見る。

これを3ヶ月続けるだけで、会話についていける土台ができます。
完璧に理解してから動こうとすると、いつまでも動けません。先に型を入れて、理解は後から追いつかせるくらいでちょうどいいです。
簿記2級は未経験経理の『お守り』になる
実務をやりながらの学習はしんどいですが、簿記の知識は現場の理解を一気に底上げしてくれます。
特に簿記2級は、未経験者が「経理として一通り分かっています」と示せる分かりやすい目印で、いま在籍している会社での評価にも、将来の転職にもそのまま効きます。
独学でつらいなら、要点を絞ってくれる通信講座を使うのも手です。働きながらの学習は時間との戦いなので、ムダなく進められる教材に頼るのは合理的な選択です。
ミスは『気合い』ではなく『仕組み』で減らす
ミスが怖いなら、自分用のチェックリストを作りましょう。
よく間違えるポイントを書き出し、作業の最後に必ず確認する。数字は入力した人とは別の視点で見直す。ベテランが正確なのは、こうした段取りを持っているからで、性格や才能の問題ではありません。
一度ミスしたところは、責めるのではなく仕組みに変える。これを続けると、同じミスは確実に減っていきます。
『聞き方』を工夫すると、教えてもらいやすくなる
忙しい先輩に質問しづらいときは、聞き方を変えてみてください。
「分かりません」ではなく「ここまでは調べて、この部分でつまずいています。AとBのどちらでしょうか」と、自分の仮説を添えて聞く。
それだけで相手の負担が減り、答えてもらいやすくなります。
それでも誰も教えてくれない、聞ける空気すらない、という場合は、あなたの努力ではなく職場の体制側の問題です。次の章で、その見極め方を整理します。

用語・ミス・質問の仕方は、工夫しだいで自分で改善できる部分です。ここを一通りやってみて、それでもしんどいなら、原因はあなたじゃなくて環境かもしれない。そう切り分けて考えてみてください。
簿記3級と2級、どちらから始める?勉強時間の目安
簿記を学ぶと決めても、どの級から手をつけるか迷うところです。
実務に効くのは2級ですが、まったくの初学者なら3級で土台を作るとつまずきにくくなります。勉強時間の目安は次のとおりです。
| 級 | 勉強時間の目安 | 実務での位置づけ |
|---|---|---|
| 3級 | 約50〜100時間 | 経理の基礎。用語と仕訳の土台が固まる |
| 2級 | 約250〜350時間 | 『経理経験者』として示せる目印。転職に直結 |
| 1級 | 約500〜600時間 | 専門性の証明。経理のプロ向け |
出典:日本商工会議所の公表情報をもとにした一般的な目安です。
働きながらなら、3級で全体像をつかみ、半年〜一年かけて2級まで取るのが現実的なルートです。独学がしんどければ、要点を絞った通信講座で時間を買うのも合理的な判断です。
それでもしんどい時、経理を『続けるか辞めるか』の見極め方

工夫してもしんどさが消えないとき、必要なのは我慢比べではなく、冷静な切り分けです。原因がどこにあるかで、取るべき行動はまったく変わります。
しんどさの原因は『経理という仕事』か『今の職場』か
一番大事な問いがこれです。
仕訳や数字を扱うこと自体がどうしても苦痛なのか、それとも、仕事は嫌いではないけれど『教えてもらえない・人が足りない・詰められる』といった環境がつらいのか。

前者なら職種を変える話になりますが、後者なら、職場を変えるだけでしんどさの大半が消えることがあります。
未経験者のしんどさは、実は後者であることがとても多いです。仕事内容ではなく、放置や人手不足が原因なら、それはあなたの適性の問題ではありません。
環境側の問題かもしれない『危険なサイン』
次のような職場は、未経験者を育てる体制が整っていない可能性が高いです。
【体制が整っていない職場】
・引き継ぎ資料がなく、前任者もいないまま実務を丸投げされた
・質問できる先輩がいない、聞くと嫌な顔をされる
・一人経理で、合っているか確認してくれる人がいない
・残業が常態化し、繁忙期以外もずっと忙しい
・ミスをすると人格まで否定するような詰め方をされる
これらに複数当てはまるなら、しんどさの原因はあなたではなく職場側にあります。同じ経理でも、教育体制の整った会社に移れば、別の仕事のように感じられることは珍しくありません。
『未経験でもう辞めたい』と動く前に確認すること
衝動的に辞める前に、2つだけ確認してください。
一つは、今の職場で改善の余地が本当にないのか。配置や教育について相談できる相手がいないか。
もう一つは、自分の市場価値を一度知っておくこと。辞めると決める前に外の相場を把握しておくと、勢いではなく根拠で判断できます。

「向いてない」と「この職場が合わない」は、まったく別物なんです(『経理に向いてない人の特徴の記事』も参考に)。ここを混同すると、本当はもったいない経験を手放すことになりかねません。仕事のせいか職場のせいか、まずそこを分けてみてください。
未経験で入った経理経験は『もう市場価値がある』

しんどい最中だと忘れがちですが、あなたが今積んでいる経理経験は、労働市場ではちゃんと値段がつく資産になっています。
経理は経験を積むほど年収が上がる
経理・会計の仕事は、経験年数とともに年収が右肩上がりになる傾向があります。厚生労働省の賃金構造基本統計調査をもとにした年代別の平均は、おおまかに次のとおりです。
| 年代 | 会計事務従事者の平均年収(目安) |
|---|---|
| 20代 | 約337万円 |
| 30代 | 約443万円 |
| 40代 | 約489万円 |
| 50代 | 約515万円 |
今の一年が、この右肩上がりのスタート地点になります。
1年でも経理経験があれば『経験者』として動ける
ここが、未経験で入った人にとって一番大事なポイントです。
求人の世界では、未経験と経験者では紹介される案件の数も質もまったく違います。たとえ一年に満たなくても、月次や仕訳の実務に触れた事実があれば、次の転職では「未経験」ではなく「経理経験者」のスタートラインに立てます。
今しんどい時間は、その肩書きを手に入れている時間でもあるのです。
経理・財務は売り手市場が続いている
経理や財務の人材は慢性的に不足しており、転職市場は売り手有利の状態が続いています。
doda の転職求人倍率でも管理部門系の需要は底堅く、経験者であれば選択肢は十分にあります。つまり、今の職場がつらくても、経理という職種ごと諦める必要はありません(『経理の将来性の記事』もあわせて確認してみてください)。

「未経験でしんどい」と感じている今この瞬間に、あなたは『経験者』という資格を貯金しているんです。その貯金は、辞めるにしても続けるにしても、必ずあなたの味方になります。
資格・スキルで変わる経理の年収
経理は、経験年数だけでなく、持っている資格やスキルでも年収が変わります。
今しんどくても、学びを積めば積むほど市場価値が上がっていく職種だと知っておくと、努力の方向が見えてきます。
| スキル・資格 | 市場での評価の傾向 |
|---|---|
| 簿記3級 | 基礎の証明。未経験からの第一歩 |
| 簿記2級 | 経理経験者として評価される目印 |
| 簿記1級・税理士科目 | 専門性が高く、年収アップに直結 |
| 英語+経理/IPO・連結経験 | 希少価値が高く、大きく評価される |
一気に全部を目指す必要はありません。
まずは目の前の実務に、簿記2級というお守りを足すところから。それだけで、今の評価も将来の選択肢も着実に広がっていきます。
未経験OKの経理求人に共通する『3つの特徴』
「経験者として動ける」と言われても、まだ自信が持てないかもしれません。安心材料として、未経験〜経験の浅い人を歓迎する経理求人には共通の特徴があります。
こうした求人は、今のあなたの一年弱の経験でも十分に狙えます。
逆に、いま在籍している職場が次の表の左側に当てはまるなら、しんどさの原因は環境側にある可能性が高いと考えてください。
| しんどくなりやすい職場 | 続けやすい・育つ職場 | |
|---|---|---|
| 体制 | 一人経理/放置 | 複数人チーム/教育あり |
| 引き継ぎ | 資料なし・丸投げ | 資料や研修がある |
| 残業 | 繁忙期以外も常態化 | 繁忙期以外は落ち着く |
| ミスの扱い | 人格まで否定される | 仕組みで再発防止する |
同じ「経理」という仕事でも、左から右へ移るだけで、しんどさの大半が消えることは本当によくあります。

求人票を見るときは、給料より先に「育てる仕組みがあるか」を見てください。未経験から入った人にとっては、そこがいちばん効いてくる条件ですよ。
未経験で入った経理を『1年未満で辞める』のはアリ?転職のベストタイミング

しんどさが限界のとき、誰もが一度は「もう辞めたい」と考えます。では、未経験で入って一年も経たずに辞めるのは、実際のところアリなのでしょうか。
1年未満の退職は不利になりやすい、ただし例外もある
正直に言うと、在籍一年未満での退職は、転職市場でややマイナスに見られやすいのは事実です。
「またすぐ辞めるのでは」
と思われやすいからです。ただ、これは絶対のルールではありません。
心身を壊すほどの環境や、明確なハラスメントがある場合は、我慢して残ることのほうがリスクになります。健康より優先すべき職場はありません。
ベストは『1年〜2年の経験を持って動く』
もし今、心身に深刻なダメージがないのであれば、ひとつの目安は一年から二年です。
最低でも一度、年次決算を通しで経験しておくと、職務経歴書に書ける実務がぐっと増え、経験者としての説得力が変わります。
ちょうど「向いてないかも」と感じやすい半年〜一年の壁を越えた先に、市場価値が一段上がるタイミングがあるわけです。
第二新卒・既卒の枠をうまく使う
20代であれば、第二新卒や既卒向けの枠を使えるのも強みです。
これらは「経験の浅さ」を前提に、ポテンシャルや人柄で採用してくれる入口です。少しでも経理に触れた経験があれば、まったくの未経験者より有利に動けます。年齢が若いほど、この入口は広く開いています。

辞めること自体は悪いことじゃありません。大事なのはタイミングと順番です。健康を損なう前提ならすぐにでも動くべきだし、そうでないなら、経験という手土産を持ってから動くほうが、次がずっと楽になりますよ。
しんどい経理から『より良い環境へ転換する』3ステップ

「仕事は嫌いじゃないけど、この職場はしんどい」。
そう整理できたなら、やることはシンプルです。経理経験者として、環境を変える準備を始めましょう。
ステップ① まず自分の市場価値を知る
いきなり応募する必要はありません。
最初の一歩は、自分の経験が今いくらで、どんな求人があるのかを知ることです。ここで力になるのが、士業・管理部門に特化した転職エージェントです。
経理や財務の求人に詳しいエージェントに登録して、相場と選択肢を聞くだけでも、視界がはっきりします。
特にヒュープロは、経理をはじめとする管理部門に強く、求職者は完全無料で使えます。最短60秒で登録でき、電話面談で「未経験から一年弱の経理経験でも、どんな求人が狙えるのか」を具体的に相談できます。

辞めるかどうか迷っている段階でも、情報を取りに行く目的で使って問題ありません。
登録は約1分。WEB登録後にそのまま電話面談の日程を選べます
ステップ② 教育体制の整った事業会社の経理へ
次に目指したいのは、ちゃんと人を育てる体制がある職場です。
複数人の経理チームがある、引き継ぎや研修の仕組みがある、繁忙期以外は落ち着いている。こうした環境なら、同じ経理でもしんどさの質がまるで変わります。
今のつらさが「職場のせい」だったなら、ここで一気に解決することも珍しくありません。
ステップ③ 財務・経営企画など隣接職も視野に入れる
経理の経験は、財務や経営企画といった隣接職への足がかりにもなります。
すぐに移れなくても、こうしたキャリアの広がりを知っておくと、「今のしんどさはゴールではなく通過点だ」と思えて、目の前の仕事の意味づけも変わってきます。
複数のエージェントを併用して選択肢を比べるのも有効で、管理部門特化の MS-Japan のような専門エージェントを合わせて使うと、求人の幅が広がります。

環境を変えると決めなくても、まず相場を聞いてみるだけでいいんです。「辞めなきゃ」と追い詰められて動くのと、選べる状態で動くのとでは、心の余裕がまるで違います。
未経験のしんどさを乗り越えた人がやったこと『3つのパターン』

最初はしんどくても経理を自分のものにしていった人たちが、実際にどう動いたのかを3つのパターンで紹介します。あなたに近いものがきっとあるはずです。
パターン① 簿記を取り、今の会社で評価を上げた
働きながら簿記3級、続けて2級を取得し、現場の理解が一気に深まったケースです。
用語が分かるようになると指示の意味が通じ、ミスも減って、上司からの信頼が変わります。結果として、今の会社のまま、しんどさが「やりがい」に変わっていきました。
資格は転職のためだけでなく、今の職場を働きやすくする武器にもなります。
パターン② 一度きちんと決算を経験してから、良い環境へ移った
教育体制のない職場で消耗していたものの、「経験を手土産にする」と決めて、年次決算を一度通しで経験。そのうえで、複数人体制の事業会社へ転職したケースです。
同じ経理でも、聞ける先輩がいるだけで別の仕事のように感じられ、しんどさの正体が「職場」だったとはっきり分かったそうです。
辞めたい気持ちを、計画的な転職に変えた例です。
パターン③ 経理を入口に、財務や経営企画へ広げた
経理のルーティンに物足りなさを感じていた人が、決算で得た数字の知識を足がかりに、財務や経営企画といった隣接職へキャリアを広げたケースです。
経理は「数字で会社を理解する」仕事の入口で、その先には分析や経営に近い面白い領域があります。
今のしんどさを通過点と捉え直せると、目の前の作業の意味も変わってきます。

3人に共通しているのは、しんどさを我慢で乗り切ったのではなく、簿記・転職・キャリアの広げ方という「具体的な行動」に変えたことです。
やり方さえ分かれば、しんどさは出口に向かう力に変わりますよ。
経理が未経験でしんどい人によくある質問(FAQ)
まとめ ~未経験のしんどさは、経験という資産に変わる~
経理に未経験で入ったしんどさは、多くの場合、能力ではなく「慣れていないだけ」か「職場の体制」が原因です。
そして今この瞬間も、あなたは経験者という資格を貯金しています。
・しんどさには波があり、「向いてない」と感じるピークの先に楽になる瞬間が来る
・用語・ミス・質問の仕方は、自分の工夫で改善できる
・教えてもらえない、一人経理、詰められる、は『環境側の問題』
・1年でも経理に触れれば「経験者」として動ける
・辞める前に、まず自分の市場価値と求人の相場を知る
しんどい今をどう着地させるかは、あなたが選んでいいんです。続けるにしても、環境を変えるにしても、その経験はちゃんと次につながります。

畑違いの資格に何度も落ちた僕が言うのも何ですが、情報を取りに行くだけで、見える景色は確実に変わりますよ。
【関連記事】
・経理を辞めたいと感じる理由と、後悔しない辞め方
・経理がきついと感じる理由と対処法
・未経験から経理に転職するための進め方
・簿記2級は転職に有利?市場価値と狙える職種
・経理の面接に落ちたときの立て直し方

コメント