こんにちは!ひのです。
行政書士試験に合格して、いよいよ行政書士会に登録しようと調べてみたら、「登録料が高すぎる」と驚いていませんか?
行政書士の仕事を始めるには、連合会の名簿に登録したうえで、地元の行政書士会の会員になる必要があります。しかし、そのための費用は合格したばかりの人にとって小さな金額ではありません。

この記事では、東京都行政書士会と青森県行政書士会が公開している登録案内をもとに、登録費用の内訳と合計、登録しない場合の扱い、払えないときの選択肢まで整理しました。
【この記事でわかること】
・行政書士の登録費用の内訳と1年目の合計
・都道府県で入会金と会費がどれくらい違うか
・行政書士会に登録しないとどうなるか
・登録料が払えない・高いと感じたときの選択肢
・行政書士登録の流れと必要な書類
まず結論から言います。
行政書士会の登録には、東京なら1年目で約32.7万円かかりますが、事務所に勤めて登録する方法や、資金をためてから登録する方法もあります。

登録費用をすぐに用意するのが難しい人は、給与をもらいながら実務を覚えられる事務所勤務も考えてみましょう。
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この記事の執筆者の信頼性

僕はひのと言います。
【主な保有資格】
社会保険労務士(全国社会保険労務士会連合会 登録)
ファイナンシャルプランナー2級(日本FP協会 登録)
会社の総務部門で給与計算・社会保険事務を担当(現役)
僕は令和元年度の社労士試験に合格しました。合格までに3回受験して、勉強期間は2年半です。
2回目の受験では、直前期に「やれるだけのことはやった」と油断し、超基本的な問題を1問落として、合格点に2点足りずに不合格になりました。
社労士も、合格したあとに社労士会への登録と会費の負担があります。登録の費用を前にして迷う気持ちはよくわかります。
行政書士部門の記事は、法律専門家の監修を受けています。
行政書士会とは?登録と入会はセットで行う

行政書士会は、行政書士が業務を行ううえで必ず所属する団体です。
ここでは、日本行政書士会連合会と都道府県の行政書士会の関係、会員の数を見ていきましょう。
日本行政書士会連合会と都道府県の行政書士会
行政書士になるには、日本行政書士会連合会の名簿への登録と、都道府県の行政書士会への入会の両方が必要です。
日本行政書士会連合会は、全国の行政書士会をまとめる団体で、行政書士名簿を管理しています。都道府県の行政書士会は各都道府県に1つずつあり、事務所を置く地域の会に入会します。
申請書類は、事務所の所在地にある行政書士会へ出し、そこから連合会に送られます。登録が決まると同時にその会の会員となるので、登録と入会はセットだと考えておきましょう。

東京で働くなら東京都行政書士会、大阪で働くなら大阪府行政書士会というように、自宅ではなく事務所のある地域の会に入ります。
行政書士会の会員数
日本行政書士会連合会の公表では、令和8年4月1日時点の会員は54,186人です。
このうち行政書士法人は1,719法人あります。行政書士法人の数が会員数に比べて少ないことから、個人で事務所を運営している行政書士が多い資格だと分かります。
行政書士の登録費用はいくら?内訳と1年目の合計
行政書士の登録費用は、全国共通の部分と、都道府県の行政書士会ごとに違う部分に分かれます。
ここでは、東京都行政書士会と青森県行政書士会の登録案内をもとに、内訳と1年目の合計を見ていきましょう。

1年目にかかるお金は、東京で約32.7万円、青森で約23.1万円です。同じ行政書士の登録でも、入会金と会費の違いで10万円近い差が出ます。
| 費用の項目 | 東京都行政書士会 | 青森県行政書士会 | 納める先 |
|---|---|---|---|
| 登録免許税 | 30,000円 | 30,000円 | 国(収入印紙) |
| 登録手数料 | 25,000円 | 25,000円 | 日本行政書士会連合会 |
| 入会金 | 200,000円 | 120,000円 | 都道府県の行政書士会 |
| 会費 | 月6,000円(申請時に3か月分) | 月4,700円(登録証を受け取るときに支払う) | 都道府県の行政書士会 |
| 政治連盟の会費(任意) | 3か月分3,000円 | 月300円 | 各政治連盟 |
出典:東京都行政書士会「登録・入会のご案内」、青森県行政書士会「行政書士登録申請案内」(2026年10月確認)
行政書士の登録費用① 登録免許税3万円
登録免許税は国に納める税金で、どの都道府県でも3万円です。
収入印紙で納めます。東京都行政書士会と青森県行政書士会の案内では、どちらも申請書に貼らずに持参するよう決められています。
行政書士の登録費用② 登録手数料2万5千円
登録手数料は、日本行政書士会連合会の名簿に登録するための手数料で、2万5千円です。
納め方は会によって違い、東京都行政書士会は入会金と一緒に振り込み、青森県行政書士会は現金で納めます。
行政書士の登録費用③ 入会金
登録費用の中で最も大きいのが、都道府県の行政書士会に納める入会金です。
入会金は会ごとに決められていて、東京都行政書士会は20万円、青森県行政書士会は12万円です。どの会に入るかは事務所を置く場所で決まるので、開業予定地の会の案内を必ず確認しましょう。
登録したあとに別の都道府県へ事務所を移すときは、移った先の行政書士会に入り直す手続きが必要です。将来引っ越す予定がある人は、移る先の会の費用もあわせて調べておくと安心です。
行政書士の登録費用④ 毎月の会費
登録したあとは、行政書士でいる限り毎月の会費を払い続けます。
東京都行政書士会の会費は月6,000円で、登録申請のときに3か月分の18,000円を現金で納めます。青森県行政書士会は月4,700円で、登録が決まって登録証を受け取るときに支払います。
会費は1年で東京なら72,000円、青森なら56,400円になります。仕事がまだ少ない時期にも同じだけかかるので、開業する人は数か月分の会費を手元に残しておくと安心です。
行政書士の登録費用を抑えるポイント
登録費用の大部分は決まった金額ですが、ムダな出費を避ける工夫はできます。
政治連盟は、行政書士会とは別の団体です。東京都行政書士会では入会のときに「加入・不加入届」を出し、青森県行政書士会の案内でも任意入会とされています。
行政書士の登録費用以外にかかるお金
登録の費用とは別に、書類や事務所の準備にもお金がかかります。
住民票や身分証明書の取得手数料、顔写真のほか、登録後に使う職印も用意します。開業する場合は、事務所の家賃や机・鍵付きの書庫などの備品、名刺やホームページの費用も見込んでおきましょう。

登録費用だけで計画すると、開業直後に手元のお金が足りなくなりがちです。登録費用に加えて、半年分の会費と生活費の余裕を持っておくと落ち着いて始められます。
行政書士の登録料が高すぎると言われる理由
行政書士の登録料が「高すぎる」と言われるのには、金額そのものだけでなく、払うタイミングにも理由があります。
ここでは、登録料が高いと感じやすい2つの理由を見ていきましょう。
行政書士の登録料は合格直後にまとめて必要になる
20万円を超える費用を、収入が増える前の合格直後に一度に払う必要があります。
行政書士試験の合格発表は1月下旬なので、多くの人は年明けから春にかけて登録を考えます。仕事を始める前に入会金と登録手数料をまとめて納めるため、負担が大きく感じられます。
合格発表の日の確認方法と、合格証が届く時期は『行政書士の合格発表はいつ?令和8年度は1月27日9時|確認方法と合否通知書・合格証、合格後の手続きを現役社労士が解説』の記事で解説しています。
合格発表のあとに書類をそろえて申請し、審査に1〜2ヶ月かかるので、早い人でも実際に仕事を始められるのは春ごろです。その間は収入が増えないまま、費用だけが先に出ていくことになります。
行政書士は仕事がなくても会費がかかる
登録している間は、仕事の量に関係なく毎月の会費がかかります。
開業したばかりで依頼が少ない時期でも、会費は同じように発生します。週末だけ活動するような使い方でも金額は変わらないので、見込める依頼の数と会費を比べたうえで、いつ登録するかを考えましょう。
開業した場合や勤めた場合に、どれくらいの収入が見込めるかは『行政書士の年収のリアル』にまとめています。
行政書士会に登録しないとどうなる?
費用が高いと、「登録しないで資格だけ持っておく」という選択も気になりますよね。
ここでは、行政書士会に登録しない場合にできないことと、変わらないことを見ていきましょう。

登録しないと行政書士と名乗れず業務もできない
登録していない人は、行政書士と名乗ることも、報酬をもらって行政書士の業務をすることもできません。
試験に合格しただけでは、行政書士となる資格を持っている状態にとどまります。登録しないまま行政書士と名乗ったり、報酬を得て官公署に出す書類の作成を仕事として行ったりすると、行政書士法の罰則の対象になります。
行政書士試験の合格が取り消されることはない
登録しなくても、行政書士試験の合格に有効期限はありません。
合格した年に登録しなくても、何年かたってから登録することができます。資金がたまってから、または働き方が決まってから登録するという選択もできます。
登録をやめるときは廃業の届出をする
登録したあとに行政書士の仕事をやめるときは、廃業の届出をして登録を抹消します。
廃業すれば、それ以降の会費はかかりません。ただし、もう一度行政書士として働きたくなったときは、改めて登録の手続きをして費用を納めることになります。続けるかどうか迷っているなら、すぐに廃業せず、今後の働き方を決めてから判断しましょう。
登録後に会費を滞納すると処分の対象になる
登録したあとに会費を払わないでいると、会則にもとづく処分を受けることがあります。
たとえば東京都行政書士会の会則では、正当な理由なく6か月以上会費を滞納した会員に対して、催告をしたうえで処分を行う手続きが定められています。会費を払い続ける見通しが立ってから登録しましょう。
行政書士の登録料が払えない・高いと感じたときの選択肢
登録料をすぐに用意できなくても、行政書士として働く道が閉ざされるわけではありません。
ここでは、登録料が払えない・高いと感じたときに考えたい4つの選択肢を見ていきましょう。

登録料が払えないとき① 事務所に勤めて使用人行政書士として登録する
いきなり開業せず、行政書士事務所や行政書士法人に勤めて登録する方法があります。
事務所に雇われて働く行政書士を使用人行政書士といいます。登録の申請には勤務先との雇用契約書の写しが必要になり、事務所の家賃や備品を自分で用意する必要はありません。給与をもらいながら実務を覚えられるので、開業資金も同時にためられます。
ただし、使用人行政書士も入会金や会費はかかります。費用を本人と事務所のどちらが負担するかは事務所によって違うので、面接や内定の段階で確認しておきましょう。
使用人として働ける行政書士事務所や、行政書士業務もあわせて扱う社労士・税理士事務所を探すときは、ヒュープロに希望を伝えて求人を紹介してもらうと効率的です。
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就職先の種類や求人の探し方は、『行政書士の就職先と求人の探し方』の記事で詳しく紹介しています。
登録料が払えないとき② 登録の時期をずらす
合格に有効期限はないので、資金がたまってから登録しても問題ありません。
登録していない間も、行政書士の補助者として事務所で働くことはできます。補助者は行政書士の指示を受けて書類作成の手伝いなどをするスタッフで、資格の登録は必要ありません。給与をもらいながら現場の流れを知ることができます。
合格した年に無理に登録すると、仕事が少ない時期に会費だけがかかってしまいます。登録までの期間に、実務講座で業務の流れを学んだり、開業する分野を決めたりしておけば、登録してからのスタートが早くなります。
登録料が払えないとき③ 副業として始める
会社に勤めながら、週末などに個人で行政書士の仕事を受ける方法もあります。
本業の収入があるので、会費を払いながら少しずつ実績を作れます。とはいえ、勤め先が社外での仕事を禁止していないか、就業規則は先に読んでおきましょう。また、行政書士の事務所の要件を満たす場所を用意することも忘れないようにしましょう。
登録料が払えないとき④ 開業資金を先に準備する
開業するなら、登録費用だけでなく、数か月分の会費と事務所の費用までまとめて準備しておきましょう。
開業直後は依頼が安定しないことが多いため、手元の資金に余裕があるほど落ち着いて営業に時間を使えます。試験の合格から登録、開業までの全体の流れは『行政書士になるには』で確認できます。
事務所の準備から仕事の取り方まで、開業の進め方は『行政書士の独立開業ガイド』にまとめています。
行政書士会への登録方法と流れ

行政書士の登録は、必要な書類をそろえて、事務所を置く都道府県の行政書士会に申請する流れで進みます。
ここでは、登録の手順と必要な書類を見ていきましょう。

行政書士の登録手順① 提出先の行政書士会を確認する
申請書類は、事務所を置く都道府県の行政書士会に提出します。
会によって提出の方法が違います。東京都行政書士会は窓口での申請が事前予約制で、予約なしで来館しても受け付けてもらえません。青森県行政書士会は、事前に電話で連絡したうえで本人が持参する決まりです。
行政書士の登録手順② 必要な書類をそろえる
日本行政書士会連合会が定める書類に加えて、各会が会則で定める書類も必要です。
【登録申請に必要な主な書類】
・行政書士登録申請書
・履歴書
・誓約書
・本籍地の記載された住民票の写し(3か月以内)
・身分証明書(3か月以内)
・顔写真(縦3cm×横2.5cm、3か月以内に撮影)
・行政書士試験の合格証の写し
・事務所の使用権を証する書類、配置図・写真など
使用人行政書士として登録する場合は、勤務先との雇用契約書の写しが必要です。書類は日本行政書士会連合会のホームページから様式をダウンロードでき、楷書で丁寧に記入するよう求められています。
行政書士の登録手順③ 書類を提出して費用を納める
書類の提出と同時に、登録免許税や登録手数料、入会金を納めます。
費用を納めないと申請は受け付けられないので、提出の日までに入金や収入印紙の準備を済ませておきましょう。東京都行政書士会では、登録手数料と入会金を事前に振り込み、振込票の控えを持参します。
行政書士の登録手順④ 審査を待つ
書類を出してから登録の通知が届くまで、おおむね1〜2ヶ月を見込んでおきましょう。
都道府県の行政書士会で書類や事務所が確認されたあと、日本行政書士会連合会で登録の審査が行われます。事務所の実態を確かめるため、会の担当者が事務所を訪ねることもあります。
行政書士の登録手順⑤ 登録証を受け取り職印を用意する
登録が決まると登録証が交付され、行政書士として仕事を始められます。
業務で使う職印も用意します。青森県行政書士会の案内では、職印は縦横2cm以内の角印で、丸印は使えないと定められています。
行政書士の事務所に求められる条件
開業して登録する場合は、行政書士の事務所として認められる場所を用意する必要があります。
東京都行政書士会の案内では、事務所の設備として次のようなものが挙げられています。依頼人の秘密を守るため、鍵のかかる書庫や郵便受けが求められている点に注意しましょう。
自宅を事務所にすることもできますが、一室を事務所にあてるなど、生活の場所と分けることが求められます。青森県行政書士会の案内では、営業が認められない公営住宅や、会社の一室で同僚と机を並べるような場所は事務所にしないよう注意されています。
行政書士会に入るメリット

費用はかかりますが、行政書士会に入ることには業務ができる以外のメリットもあります。
ここでは、行政書士会に入るメリットを見ていきましょう。
行政書士会の研修で実務を学べる
行政書士会に入ると、会が開く研修会に参加できます。
許認可や相続など分野別の講座があり、ベテランの会員から申請書の書き方や窓口での注意点を直接聞けます。実務経験がない人にとって、最初の仕事に取りかかるための心強い場になります。
日本行政書士会連合会も研修サイトを用意していて、登録したあとも新しい法改正や手続きの変化を学び続けられます。
登録する前に仕事の進め方をひととおり知っておきたい人には、通信で受けられる実務講座も選択肢になります。アガルートの実務・開業講座では、相続や建設業許可、入管業務など分野ごとの実務を学べます。
行政書士の仲間と人脈を作れる
行政書士会の支部や研修を通じて、同じ地域の行政書士とつながりを作れます。
開業したばかりのころは、自分だけでは対応できない相談が来ることもあります。得意分野の違う先輩を紹介してもらったり、反対に仕事を紹介してもらったりと、人脈は仕事を広げるうえで大きな助けになります。

社労士も同じで、会の研修や支部の集まりで知り合った人から仕事の相談を受けることがあります。登録したら、まずは研修に顔を出してみるのがおすすめです。
行政書士の登録費用・行政書士会に関するよくある質問
行政書士会の登録費用まとめ
行政書士の登録費用は決して安くありませんが、行政書士として働くためには避けて通れない費用です。
【この記事のまとめ】
・登録免許税3万円と登録手数料2万5千円は全国共通
・入会金と会費は会ごとに違い、1年目は東京で約32.7万円、青森で約23.1万円
・登録しないと行政書士と名乗れず業務もできないが、合格は取り消されない
・払えないときは、事務所勤務・登録の延期・副業・資金の準備の4つを考える
費用を前に迷ったら、まずは自分がどの働き方で登録するのかを決めるのが近道です。給与をもらいながら実務を覚えたい人は、士業事務所の求人を扱うヒュープロで、どんな求人があるかを確かめてみてください。
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