難関資格に興味があるみなさん、こんにちは!ひのです。
「司法書士と行政書士って、名前は似ているけど何が違うの?」
「どっちが難しくて、どっちが稼げるの?」
この2つの難関国家資格は、しょっちゅう比較されながら、その違いが意外と正しく知られていません。
結論から言うと、司法書士と行政書士はまったくの別資格です。扱う独占業務も、難易度も、合格率も、年収も、試験日すら違います。
だからこそ「どっちを目指すべきか」は、あなたの目的次第で答えが変わります。
僕も社労士を目指すとき、似たような国家資格をいくつも比較して、どれが自分に合うのか分からず迷いました。

結局2度も社労士試験に落ちましたが、3度目に「自分の目的に合った道」を選び直して合格できました。資格選びは最初の方向性がすべてです。
この記事では、司法書士と行政書士の違いを「仕事・難易度・合格率・勉強時間・年収・試験制度」の6つの軸でとことん比較し、あなたがどちらを選ぶべきか、そしてダブルライセンスのメリットまで、現役士業の視点でわかりやすく解説します。
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この記事の執筆者の信頼性

僕はひのと言います。
【主な保有資格】
社会保険労務士(全国社会保険労務士会連合会 登録)
ファイナンシャルプランナー2級(日本FP協会 登録)
3度の社労士試験受験、2年半の試験勉強を経て令和元年度社労士試験に合格しました。
自身の受験経験から、国家資格の選び方・勉強法・通信講座を実体験ベースで発信しています。司法書士・行政書士をはじめ士業資格を横断的に調べ、当ブログで多数の比較記事を執筆。

僕自身は社労士ですが、士業仲間には司法書士も行政書士もいます。両資格のリアルな違いや、ダブルライセンスで活躍している人の実例も踏まえて解説していきますね。
【結論】司法書士と行政書士の違い
まずは全体像を一覧で押さえましょう。主要な違いを8項目でまとめました。
| 比較項目 | 司法書士 | 行政書士 |
|---|---|---|
| 主な独占業務 | 不動産・商業登記、供託、(認定で簡裁訴訟代理) | 官公署への許認可申請書類の作成・提出代行 |
| 合格率(令和7年度) | 5.21% | 14.54% |
| 難易度(偏差値目安) | 68〜71 | 58〜62 |
| 必要な勉強時間 | 約3,000時間 | 約600〜1,000時間 |
| 平均年収の目安 | 約765万円 | 約600万円 |
| 試験日(令和8年度) | 7月5日(日) | 11月8日(日) |
| 受験料 | 8,000円 | 10,400円 |
| 向いている人 | 高い専門性で長く高年収を狙いたい | 幅広い業務で早く独立・開業したい |

ざっくり言うと、「難しいけど専門性と年収が高いのが司法書士」「合格しやすく業務の幅が広いのが行政書士」です。
司法書士と行政書士の仕事内容の違い

2つの資格の最大の違いは「独占業務(その資格者しかできない仕事)」です。ここが理解できれば、両資格の役割の違いはほぼ掴めます。
司法書士の仕事内容、『登記』と『法律手続き』の専門家
司法書士のメイン業務は登記です。
不動産を売買・相続したときの「不動産登記」、会社を設立・変更したときの「商業登記(会社登記)」を、本人に代わって法務局に申請します。
さらに供託、裁判所・検察庁・法務局に提出する書類の作成も独占業務です。
加えて、法務大臣の認定を受けた認定司法書士は、140万円以下の民事事件について簡易裁判所での訴訟代理ができます。
いわば「登記と身近な法律トラブルのプロ」です。
行政書士の仕事内容、『許認可』と『書類作成』の専門家
行政書士のメイン業務は、官公署(役所)に提出する許認可申請書類の作成と提出代行です。
その種類は1万種類以上といわれ、建設業許可、飲食店営業許可、会社設立、在留資格(ビザ)、農地転用など、扱える分野が非常に広いのが特徴です。
さらに、契約書や遺産分割協議書などの「権利義務・事実証明に関する書類」の作成も独占業務。
「暮らしと事業の手続きをまるごと支える街の法律家」というイメージです。

ポイントは業務の重なりが少ないこと。司法書士は「登記・裁判所まわり」、行政書士は「役所への許認可」が主戦場です。だからこそ、両方を持つと一気に対応できる仕事が増えるんです(ダブルライセンスの話は後ほど)。
顧客層と働き方の違い
司法書士の顧客は、不動産を売買する個人、相続が発生した家族、会社を設立・変更する経営者などが中心です。金融機関や不動産会社からの紹介で安定的に登記案件が入るのが特徴で、1件あたりの報酬も比較的高め。
法務局や金融機関とのやり取りが多く、正確さと信頼性が問われる仕事です。
一方、行政書士の顧客は、これから事業を始める人・許認可が必要な事業者・外国人・相続手続きをしたい人など実に多彩です。
建設業許可なら建設会社、飲食店営業許可なら飲食店オーナー、在留資格なら外国人本人や雇用企業…と、扱う分野によって顧客層がガラリと変わります。
自分の得意分野を作って営業しやすいのが魅力です。

司法書士は「紹介で安定的に案件が来る」、行政書士は「分野を決めて自分で開拓する」。同じ独立でも営業スタイルがかなり違います。どちらが自分の性格に合うかも、選ぶときの大事な視点ですよ。
行政書士の代表的な専門分野
行政書士の扱える許認可は1万種類以上ありますが、実務で人気・需要が高いのは次のような分野です。
自分の興味や前職の経験を活かしやすいのが行政書士の強みです。
【行政書士の人気分野の例】
・建設業許可、宅建業免許(安定需要・単価高め)
・飲食店、古物商などの営業許可
・在留資格(ビザ)、帰化申請(外国人サポート)
・相続、遺言(高齢化で需要拡大)
・自動車登録、車庫証明
司法書士は登記が中心で分野の幅は狭めですが、その分1件あたりの専門性と報酬が高いのが特徴。
「広く浅く開拓する行政書士」と「狭く深く専門特化する司法書士」という対比でも捉えられます。
司法書士と行政書士の難易度・合格率の違い

「どっちが難しい?」
の答えは明確で、司法書士のほうがかなり難しいです。
合格率・勉強時間・偏差値、どの指標でもはっきり差が出ます。まずは合格率を見てみましょう。
司法書士の合格率は5.21%(令和7年度/合格751人)、行政書士は14.54%(令和7年度/合格7,292人)。およそ3倍近い差があり、100人受けて司法書士は約5人、行政書士は約15人が合格する計算です。
偏差値・試験科目で見る難易度の差
| 指標 | 司法書士 | 行政書士 |
|---|---|---|
| 難易度(偏差値目安) | 68〜71 | 58〜62 |
| 合格率(令和7) | 5.21% | 14.54% |
| 主な試験科目数 | 11科目(民法・不動産登記法・商業登記法など) | 憲法・民法・行政法・商法等+一般知識 |
| 記述(記述式) | 登記の記述2問が高配点で難関 | 40字程度の記述3問 |
| 平均的な学習期間 | 1〜3年 | 半年〜1年 |
司法書士は科目数が多く、とくに不動産登記法・商業登記法の「記述式」が大きな関門。
行政書士は行政法と民法が中心で、範囲は司法書士より絞られます。司法書士の難易度の詳細は『司法書士の難易度・合格率の記事』でも解説しています。

司法書士は「範囲が広く・深い」、行政書士は「範囲は司法書士より狭いが法律初学者には十分手強い」。どちらも油断は禁物ですが、合格までの距離は司法書士のほうがかなり長いです。
なぜ司法書士はここまで難しいのか?
司法書士が難関とされる最大の理由は、「広い範囲を深く」かつ「記述式で正確に」問われる点にあります。
午前の択一(憲法・民法・刑法・商法)、午後の択一(不動産登記法・商業登記法・民事訴訟法など)に加え、午後は不動産登記と商業登記の記述式(書式)が課されます。
この記述式は、与えられた事例から正しい登記申請書を組み立てる実務的な問題で、部分点では合格基準(基準点)に届きにくいのが特徴。
さらに、各科目に「基準点(足切り)」があり、1科目でも下回ると総合点が高くても不合格になります。これが司法書士の合格率を5%台に押し下げている要因です。
行政書士も法律初学者には決して簡単ではありませんが、合格に必要な得点(300点満点中180点・約6割)を取れば合格できる絶対評価。
司法書士のような厳しい足切りの組み合わせはなく、戦略次第で独学合格者も多く出ています。司法書士で独学を検討するなら、『司法書士の独学と通信講座の比較記事』も参考にしてください。
司法書士と行政書士の勉強時間の違い

合格に必要な勉強時間にも、はっきりした差があります。
司法書士は約3,000時間が目安で、1日3時間でも約3年がかり。
一方、行政書士は約600〜1,000時間(独学なら800〜1,000時間、講座利用で500〜600時間ほど)で、半年〜1年で狙えます。
司法書士は行政書士の約3〜5倍の学習量が必要、というのが現実的な感覚です。
「働きながらまず1つ国家資格を」という人には、勉強時間の面でも行政書士のほうが現実的です。

逆に人生をかけて専門家になりたいなら司法書士、という選び方になります。司法書士の勉強法は『合格ロードマップの記事』も参考にしてください。
司法書士と行政書士の年収・「どっちが稼げる」の違い

「結局どっちが稼げるの?」は誰もが気になるところ。
平均年収では司法書士のほうがやや高めですが、どちらも働き方しだいで大きく変わります。
司法書士の平均年収は約765万円、行政書士は約600万円が目安。
ただし両資格とも開業して専門分野を持てば年収1,000万円超も十分可能です。行政書士は相談中心だと240万円ほど、許認可・書類作成中心だと720万円ほどと、業務内容で大きく差が出ます。
【年収のポイント】
・平均は司法書士>行政書士だが、どちらも「開業×専門特化」で大きく伸びる
・司法書士は登記需要が安定、行政書士は扱える分野が広く新規開拓しやすい
・勤務(事務所雇用)なら両資格とも400〜600万円台が中心

「平均年収=あなたの年収」ではありません。司法書士でも行政書士でも、得意分野を作って独立できれば収入は跳ね上がります。
あくまで資格はゴールではなくスタートです。
勤務と開業で年収はこう変わる
両資格とも、「勤務(事務所や企業に雇われる)」か「開業(独立)」かで年収が大きく変わります。司法書士の勤務なら年収400〜600万円が中心で、経験を積んで開業すると売上1,000万円超も狙えます(開業司法書士の平均売上は約1,683万円というデータも)。
行政書士は勤務だと200〜600万円とやや幅がありますが、開業して建設業許可や相続など単価の高い分野に特化すると年収1,000万円超も十分可能です。
逆に、相談業務だけだと年収240万円程度にとどまるケースもあり、「何を専門にするか」が収入を大きく左右します。

資格を取っただけで自動的に高収入になるわけではありません。どちらの資格でも「専門分野×開業」で伸ばすのが王道。だからこそ、自分が長く情熱を注げる分野を選べるかが重要なんです。
司法書士と行政書士の試験制度の違い
受験を考えるなら、試験日・申込時期・受験料も要チェック。
試験月が7月(司法書士)と11月(行政書士)で離れているため、同じ年に両方受けることも物理的には可能です。
| 項目 | 司法書士 | 行政書士 |
|---|---|---|
| 試験日(令和8年度) | 2026年7月5日(日) | 2026年11月8日(日) |
| 試験時間 | 午前9:30〜11:30/午後13:00〜16:00 | 13:00〜16:00 |
| 受験料 | 8,000円 | 10,400円 |
| 受験資格 | なし(誰でも受験可) | なし(誰でも受験可) |
| 合格発表 | 2026年10月1日(筆記) | 2027年1月27日 |
| 口述試験 | あり(筆記合格者のみ) | なし |
どちらも受験資格がなく学歴・年齢不問で挑戦できます。
司法書士は筆記合格後に口述試験がありますが、合格率98〜99%でほぼ全員が通過します。
司法書士と行政書士、どっちを選ぶべき?タイプ別の結論

ここまでの違いをふまえ、目的別にどちらが向いているかを整理します。

迷ったら、まず行政書士から始めて司法書士にステップアップする人も多いです。次に説明する「ダブルライセンス」はその王道ルートでもあります。
同じ年に両方受ける『併願』もアリ
司法書士(7月)と行政書士(11月)は試験日が約4か月離れているため、1年で両方を受験する併願戦略も可能です。民法という共通科目があるため学習に相乗効果があり、
「7月に司法書士、その勢いで11月に行政書士」
というプランを取る受験生もいます。
ただし司法書士は3,000時間級の難関。現実的には、まず行政書士に確実に合格してから司法書士に集中するほうが、合格可能性は高まります。
自分の使える時間と相談して決めましょう。
年代や状況別の選び方
よくある属性ごとの選び方の目安をまとめます。
あくまで一般論なので、最終的には自分の目的とかけられる時間で判断してください。
【状況別のおすすめ】
①働きながら最短で資格が欲しい社会人
行政書士(半年〜1年で狙える)
②腰を据えて高年収の専門家を目指す
司法書士
③学生・時間に余裕がある
司法書士、または行政書士→司法書士のダブルライセンス
④主婦・主夫で在宅開業も視野
行政書士(分野を絞って開業しやすい)
⑤定年後のセカンドキャリア
行政書士(学習負担が軽め)

「まず1つ確実に」なら行政書士、「人生をかけて専門家に」なら司法書士。どちらを選んでも、努力は必ず財産になります。
司法書士と行政書士のダブルライセンスもおすすめ

「どっちか1つ」ではなく、両方取る=ダブルライセンスという選択肢もあります。
業務範囲が重なりにくい2資格だからこそ、組み合わせると強力です。
ダブルライセンスのメリット
司法書士の「登記」と行政書士の「許認可・書類作成」は、実務でしばしばセットで発生します。
両方を持っていれば、お客様を他の専門家に回さず一人で完結でき、収入と信頼の両方を伸ばせます。
取得する順番は『行政書士→司法書士』が王道
ダブルライセンスを狙うなら、
合格しやすい行政書士を先に取り、その後で司法書士に挑む
のが王道ルートです。
行政書士で法律学習の土台(とくに民法)を作っておくと、司法書士の学習がスムーズになります。先に開業して収入を得ながら司法書士を目指す人も多いです。

民法は両資格で重なる重要科目。行政書士で民法をしっかりやっておくと、司法書士の民法・不動産登記法の理解が一気に進みます。
順番を工夫するだけで総勉強時間を圧縮できますよ。
ダブルライセンスの詳しいメリット・取得戦略は『司法書士のダブルライセンス記事』でさらに掘り下げています。
ダブルライセンスを目指すときの注意点
魅力の多いダブルライセンスですが、両資格とも合格後に各会への登録と年会費が必要です。
司法書士・行政書士それぞれで登録料・年会費がかかるため、開業時のコストは単独資格より増えます。まずは1つで開業し、収入を得ながら2つ目を取る人が多いのはこのためです。

ダブルは強力ですが、いきなり両方を狙うと共倒れになりがち。まず行政書士で「合格できた」という自信をつけてから司法書士へ、が僕のおすすめです。
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司法書士と行政書士の違いに関するよくある質問(FAQ)
Q. 司法書士と行政書士はどちらが難しいですか?
A. 司法書士のほうが難しいです。令和7年度の合格率は司法書士5.21%・行政書士14.54%で約3倍の差があり、必要な勉強時間も司法書士約3,000時間に対し行政書士は約600〜1,000時間です。
Q. 司法書士と行政書士は、どっちが稼げますか?
A. 平均年収は司法書士(約765万円)のほうが行政書士(約600万円)より高めです。ただしどちらも開業して専門分野を持てば年収1,000万円超も可能で、働き方による差が大きいのが実情です。
Q. 司法書士と行政書士の仕事の違いは何ですか?
A. 司法書士は不動産登記・商業登記・供託・裁判所提出書類など「登記と法律手続き」が独占業務です。行政書士は官公署への許認可申請書類の作成・提出代行など「役所への手続き」が中心で、業務の重なりは少ないです。
Q. 司法書士と行政書士は同じ年に両方受験できますか?
A. できます。令和8年度は司法書士が7月5日、行政書士が11月8日と試験日が離れているため、同じ年に両方受験することも可能です。
Q. ダブルライセンスは意味がありますか?取る順番は?
A. 相続や会社設立など実務でセットになる業務が多く、ダブルライセンスは非常に有効です。取得順は、合格しやすく民法の土台ができる「行政書士→司法書士」が王道とされています。
Q. 行政書士の資格があると司法書士試験は免除されますか?
A. 免除はありません。司法書士と行政書士はまったく別の資格で、試験科目も異なります。ただし行政書士で学んだ民法などは司法書士の学習に活きます。
Q. 初心者はどちらから始めるべきですか?
A. まずは合格しやすい行政書士から始めるのがおすすめです。半年〜1年で狙え、民法など法律学習の基礎が身につくため、その後に司法書士へステップアップしやすくなります。
まとめ ~司法書士と行政書士の違いを理解して自分の道を選ぼう~
司法書士と行政書士は、名前は似ていても独占業務・難易度・年収・試験日まで異なる別資格です。最後にポイントを整理します。
この記事のまとめ
【仕事内容】
司法書士=登記・法律手続き/行政書士=役所への許認可
【難易度】
司法書士のほうが上(合格率5.21% vs 14.54%)
【勉強時間】
司法書士 約3,000h/行政書士 約600〜1,000h
【年収】
平均は司法書士がやや上、どちらも開業で大きく伸びる
【迷ったら】
まず行政書士→司法書士のダブルが王道
「専門性と年収を取りに行くなら司法書士」「合格しやすさと業務の幅なら行政書士」。どちらを選んでも、人生を変える力のある国家資格です。

僕も社労士に2度落ちて、3度目でようやく合格しました。遠回りしても、自分の目的に合った資格を選べば道は必ず開けます。まずは上の無料診断や通信講座比較で、あなたの第一歩を踏み出してください。心から応援しています!

